第十五話 副将戦!大河対カグツチ
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『副将戦!黄金のJr.!最強の遺伝子!高嶺大河!カグツチ四人衆!主将!カグツチ!』
会場の声援と共に大河は拳にバンテージを巻き付けその上から聖衣を装着するという独特の姿でコーナーへと向かった。
リングサイドでは満身創痍のシグ・岩鉄・疾風の姿。
それを見て拳を握り締めると澪が大河に歩み寄った。
「さあってと・・・最後だね・・・」
「いや・・・あと二人だ」
「ううん・・・きっとあいつが大将・・・だからあいつを倒せればこの戦いあたし達の勝利だね」
相棒の言葉に闘志がわき上がる大河は少しとぼける事を言った。
「そう言えば・・・何で俺が『最強の遺伝子』なんだよ?」
今までのキャッチフレーズ
岩鉄の『斬り込み隊長』
疾風の『風神』
シグの『巨竜』
全て澪が適当につけたキャッチフレーズだった。岩鉄だけは自分自身で名乗ったのをそのまま流用したのだが・・・
「だって・・・あんたの父親は」
「俺は孤児だ・・・父ちゃんなんて居ない・・・父ちゃん同然の人はいるけど」
澪の言葉を遮るように言ってリングに向かう大河。
その覚悟を決めた背を見つめながら澪は呟いた。
「馬鹿・・・どうあってもそれは変わらない・・・あんたがその身体に流れる血を受け止めない限り・・・あんたの右のファイナルブローは絶対に目覚めない」
データ的確証はない・・・だが澪は大河のその血を確信していた。
そして相棒としてその戦いをその瞳に焼き付けるべく目をそむけない覚悟を決めるのであった。
第十五話 副将戦!大河対カグツチ
リングロープで柔軟運動をしながら大河は瞑想しシグにかけられている誓いの旗を見つめた。
・・・澪・・・シグ・・・岩鉄・・・疾風・・・
仲間達の血と汗と涙を吸った誓いの旗から闘志を受け取る大河はカッと目を見開きカグツチに向かってファイティングポーズを取った。
「虎座の大河・・・この戦いに勝利した物が・・・あのカイザーナックルを得る!!」
カグツチが指差すと王座のような椅子の上で小箱に納められている二つの深紅のナックルの姿が・・・だがそれを見た大河は目を閉じた。
「ふん・・・あれがカイザーナックルだって?・・・どうせ偽もんだろ」
「なに?」
大河の指摘にカグツチは額に汗を流した。
その理由を大河は答えた。
「でなきゃとっくに使ってる・・・カイザーナックルに認められてねえか・・・もしくは俺を倒せば本物のカイザーナックルが現れるか・・・んな事でも狙ってんだろ」
竜児が使っていた物には異様な確信を持つ大河は自分の考察を述べると拳を握り締めた。
「行くぜ・・・カナヅチ」
「私の名は『カグツチ』だ」
独特
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