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ヘタリア大帝国
TURN110 法治その四
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「レーティアさんが何をされても堂々とされていたのとは違って」
「器かね」
 プロイセン妹はこうも言った。
「やっぱり」
「人としての器ね」
「あの人は確かに優れてるよ」
 少なくとも第二代ドクツ第三帝国総統としてj敗北寸前だったドクツを救い国家をもう一度纏め国力も回復させた、軍隊も復活させた。
 それだけの政治手腕がある、だがだというのだ。
「器が違うんだよね」
「レーティアさんはまさに英雄だったけれど」
「あの人はね」
「英雄ではないわね」
「首相の器かも知れないよ」
 それだけのものはあるというのだ、ヒムラーにも。
「けれどね、レーティアさんとは全然違ってね」
「総統の器ではないのね」
「国家元首のな」
 レーティアを基準としてまた言うのだった。
「その器がどうしても気になるね」
「今はいいけれど」
「そのうち何か出そうだよ」
 これがプロイセン妹の予想だった。
「その器がね」
「私もそう思うわ。レーティアさんなら違うわ」
「あの人が戻って来てくれれば」
「そう思うわ」
 二人はヒムラーがロシア平原での戦いの如何で撤退をするという決定に正論だと思いながらもそこに彼の器を見たのだった、そのことにレーティアとの違いも見ていた。
 敗れたソビエト軍もただ指を咥えて見ているだけではない、ロシア平原に今ソビエトが持てるだけの戦力を集めていた。
 指揮官はコンドラチェンコだった、彼は集結している大軍を見て真剣な顔で言った。
「これだけ集めても、だからな」
「はい、枢軸軍には敗れ続けていますから」
「油断出来ないですよね」
 そのコンドラチェンコにリトアニアとウクライナが後ろから言う。
「モスクワでも敗れています」
「それでは」
「ここで負けたら冗談抜きで終わりだからな」
 今はウォッカも飲んでいない、コンドラチェンコは素面だった。
 その普段より遥かに真剣な顔でだ、彼は言うのだった。
「ソビエトでもな」
「だからスノーさんとニガヨモギも出しますね」
「ああ」
 そうだとだ、リトアニアの問いに答える。
「そうするからな」
「スノーさんの吹雪でも今の枢軸軍艦艇の性能は落ちないですよね」
 ウクライナがこのことを指摘する。
「それでも視界等は遮られますから」
「ああ、思いきり吹雪を出してもらうよ」
 そうしてもらうというのだ。
「言うなら提督は目くらまし担当だよ」
「そしてニガヨモギで」
「連中を撃つ」
 これがコンドラチェンコの作戦だった。
「艦隊とな」
「そして今度こそですか」
「勝つからな、ソビエト軍が」
「わかりました、それでは」
「じゃああの娘のクローンとも話すか」
「じゃあトルカさん呼びますね」
 ラトビアが言って来た、彼もいるのだ。
「そうし
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