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乱世の確率事象改変
長い乱世の入り口に
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を上げて紡がれた言葉にさすがに呆れてしまう。違う、間違っているぞ桃香。
「いやそんなつもりじゃ――」
「じゃあどのようなつもりなのですか秋斗殿!」
 ぬわー。一人説教の世界にいたのにこっちに戻ってきおった。
 なんとかその場を切り抜けるようと無駄に精神力を使った俺だった。



「――ということがあってだな」
 腹を抱えてバカ笑いしている星と、呆れてやれやれといった様子で果実水を飲む白蓮。
「くそっ。二人ともバカにしやがって。あの後何故か朱里に正座させられて、愛紗からは説教、桃香は妄想に入りだすし、鈴々は俺の足の裏をいじりだすしで大変だったんだぞ」
「で? 雛里は監視で付いてきたというわけですかな?」
 星は俺の隣の席ですやすやと腕を枕にして眠る天使を目で指し示す。雛里は途中まで起きていたが間違えて酒を飲んでしまい寝てしまった。
「あぁ、ところ構わず女の人を口説く秋斗さんは見張っておきましゅ、って言われてな。そんなことしてないんだが」
「ふふ、鳳統についてこられては潰れるほどは飲めないな秋斗」
「お前がいつも一番先に潰れるくせに」
「だから今日は酒じゃない」
 いや、どや顔で言われても。それ意味なくないか?
「秋斗殿、白蓮殿は潰れて記憶がなくなるのが寂しいので今日は飲まないらしい」
「な、星、黙ってろといっただろ!?」
「昼の意趣返し、ということで」
「何のことか気になるな。教えてくれ」
「「女同士の秘密だ(ですよ)」」
 俺だけ仲間はずれか……。
 いつもの場所でいつもの他愛ない会話。もうすぐはなればなれとは思えないほどの。
「しかし急遽集まったわけだがこれで最後になるのか」
 しゅんと俯いた白蓮が寂しそうに言う。
「この街では、そうなるでしょう」
 次は別の街にいるから。
「寂しくなりますね……」
 そう、この店長とも会えな――ちょっと待て。
「おい……」
「はい?」
 何故いる店長。二人ともぽかんとしてるじゃないか。
「どうして店長がいる?」
「通りざまに今日で最後と聞きましたので」
 さすがにタイミング良すぎじゃないか?
「少しお待ちください」
 そう言って厨房に消える店長。少しして、何やら酒の瓶を抱えて戻ってきた。
「このお酒、私が作った特別製でして。よろしければここで、このお酒でそれぞれの想いに祈りを送っていただきたいのです」
 ほうと息をつき、やりたそうな二人。
 この時代の人は結構誓いやら何やらに憧れる傾向があるんじゃないだろうか。
「いいのか?俺のせいでいろいろと店にも面倒をかけたのに」
「いいのです。おかげで各地に支店も立ちますし、それに私もあなた方に救われたので」
 前に聞いたが料理に悩んでいた時、もう客と付き合うのも嫌になっていたらしい。
 上客
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