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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百二十九話:ポートセルミのモンスターじいさん
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えすれば良いというものでは無いでの。忠義を尽くすに値する存在と認めさせれば良いとは言え、言うは易く、行うは難しじゃ。そういった例が過去にあったと聞いてはおったが、実際に見るのは、これも初めてじゃの。驚いたの」
「……そうなんですか?」

 え、じゃあさ。
 十年前にたまたまピエールに見初めてもらってなかったら、いくら頑張ってもスライムナイトをゲット出来なかった可能性があるってことなの?

 私の疑問に答えるように、今度はピエールが口を開きます。

「ドーラ様。他のスライムナイトが気が付く前にドーラ様にお会い出来ましたのは、拙者にとっての幸運にござりました。拙者がおらずとも、いずれ誰かしらがドーラ様の存在に気付き、先を争って従ったことにござりましょう。気付ける力のあった者の中で誰よりも先んじてドーラ様に出逢い、見逃すことも違えることも無く価値に気付き、付き従うお許しを頂けました拙者こそ、スライムナイトで一の幸運に恵まれた者にござります」
「……」

 そうだろうか。
 確かに、選ばれし血筋と運命の元に生まれたドーラちゃんともなれば、そんなこともあるかもしれないけど。
 でも能力さえ高ければとかそんな話じゃ無さそうだし、そんなに上手くいっただろうか。

 ……だけど。
 他はともかく、このピエールが私を選んで、着いてきてくれたことだけは間違い無いんだから。

「……うん。ありがとう、ピエール」
「はっ。ドーラ様が礼を言われるには及びませぬが。有り難き幸せ」
「ふむ。確かにドーラ嬢であれば、望めばいくらも従いそうではあるの。モンスター使いとしての資質の高さとは別に、何かこれはと思わせるものが、あるような。……何じゃろうの、ただのモンスターじいさんの儂には、よくわからんがの。……最後に、スライムのスラリン君じゃが」

 最後に、スラリンに目をやるモンスターじいさん。

 首を傾げるように揺れる、スラリン。

「ピキー?」
「……スラリン君はの。まあ、スライムじゃからの。どんなに素質が低くとも、モンスター使いなのであれば。スライムすら仲間に出来ないのであれば、それはもうモンスター使いとは呼べぬからのう。まあ、基本中の基本じゃの」
「ピキー」

 頷くように揺れる、スラリン。
 一人だけ普通みたいなこと言われてるのに、大人だなあ、スラリンは。

「とは言え基本でありながら、将来性の高さは折り紙付きでの。そこまで育てられる力の持ち主はそうはおらぬが、これもドーラ嬢であれば。他には成し得ぬ、最強のスライムに育て上げられるかもしれぬの。頑張れよ、スラリン君」
「ピキー!」
「うん、頑張ろうね、スラリン!最強のスライムに、してあげるからね!」

 ていうかみんな普通なつもりで仲間にしてたのに、思ったより普
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