話数その15 普通ではない
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瓦礫と化した。
『ライザー様の“戦車”一名、“兵士”三名、戦闘不能』
「うふふ、やりましたわね……あら? 皆さん、どうしたんですか?」
嬉しそうに兵藤達へと笑いかける姫島だったが、兵藤達の表情が優れない事に気が付き、疑問を抱いた。
「……気にすんな、俺の思いつき第一弾が、グロテスクすぎて黙っちまっただけだ……多分」
「……そう、ですか」
味方の戦意すら削ぐ思い付きとは一体何だったのだろうか……そう姫島は考えるも、その証拠は体育館のなれの果てと共に埋まってしまい、転送されている。
と、唐突に晋が上を向き、それにつられて他の者たちも上を見る。するとそこには―――
「どうやらバレたみたいね……でももう遅いわよ!」
此方へと手を翳した、魔女のような格好のフェニックス眷属の女性が居た。 そして突如として爆発が起き、塔城と晋はその爆発に巻き込まれてしまう。
「撃破」
にやりと笑う魔女姿の女性。しかし、
「あ〜……くそ、煙い…」
その直後に別に何ともない様な顔をして平然と立ち、煙たさでダルそうにしている晋を見て目を丸くした。 まさか外れたのかと塔城の方を見るが此方はボロボロで倒れ込んでいる為、確かに命中した事が分かり余計に驚愕する。
「な、なんで……何で人間の方が無傷なの!?」
「……あいつらの中では、人間=弱いなのな……何となく分かってたけどよ……」
彼女の質問には答えず、晋はブツブツと独り言を呟く。
『リアス様の“戦車”一名、戦闘不能』
直後に塔城が光に包まれて消え、グレイフィアの声が塔城のリタイアを告げた。
「……そんで、これからどうすんだ…? 俺、空飛ぶ相手は無理だぞ」
「私がやりますわ。イッセー君と灰原さんはグラウンドへ向かってくださいな」
「分かりました! ……絶対勝つからな、見ててくれよ小猫ちゃん」
(……別に死んだわけじゃねぇだろ)
余計な突っ込みを入れながら、晋は兵藤について行く。 ふとこちらを向いた兵藤が、走りながら晋に聞いてきた。
「なぁ、灰原」
「……なんじゃい」
「お前、何時もあんな戦い方なのか?」
「……そういう時もあったり……まぁ、その時々によるな」
「まだ、お前の思い付きってのはあるのか?」
「……有るにはあるぞ。……安心しろ、第一弾ほどひでぇもんじゃない……」
「信じられねぇよ」
「……だろうな」
会話を交わしながら、二人はグラウンドへと急ぐ。
緊張感の無い雰囲気バリバリの晋に対し兵藤は、本当に恐ろしいのは敵であるライザーでは無く、この灰原晋という同級生ではないか……と、警戒するのだっ
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