陽龍と陰龍
黒き闇に堕つ
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「飛竜の軍勢が一斉に動き出した!」
飛び込んできたラトを抱えていたガイルが改めて向き直る。
見ると先ほどまでネヴィアの居た場所にはイビルジョーが噛み付きを放ち、リオレウスやモノブロスはあたりの古龍を牽制している。
「変だ…相手は古記にも書かれる伝説の古龍だぞ?確かに強い飛竜とはいえああまで好き勝手されるはずがねえ…。」
不安がるガイルの予感は的中。陰龍は何か口を開くそぶりを見せた。
その後、周りの古龍は上空へ飛び去り陰龍はそのまま頭に生えている角を天に振りかざした。
直後陰龍に噛み付いていたイビルジョーは何かの圧力に伸され地面に突っ伏してしまった。
他の飛竜も何とかこらえようとするもイビルジョーのように突っ伏してしまった。
「あの攻撃…まさかルコディオラの磁力か!?」
岩陰に隠れていたロギアが一言。
ルコディオラとは磁力を扱う古龍で、彼の装備は拠点を護る覇者の証として人気が高いそうだ。
「いや、それだけじゃねえ。空を見るんだ。」
空を見仰ぐと、その話題に出たルコディオラが空中に鎮座している。
「どうやら奴はまだ成熟していないようだから他の古龍の(業)を借りてるんだ。」
「(業)を借りる…?」
「ああ、通常古龍というのはその特性上二つに分類される。
一つはその攻撃力、あるいは凶暴性のために観測されても詳細な情報や生態が解明されなかったもの。
もう一つはオオナズチの様にまず存在しているかどうかが確認しにくく、観測以前の話になっているもの。」
「つまり…どういうことだ?」
「陰龍ネヴィアはそのどちらでもないため自衛の必要がなく、復活してからは自らの自衛手段を持たないため、復活するときに借りた力をもう一度借り自衛手段としている。そういう仮説ですね?」
横から正確に糸をつなぎ合わせたアルフレッドが言った。
「ああ、恐らくそういう線が濃厚だろう。
しかし、力の借りどころが厄介だ。なんとかして抑えられねえもんか…。」
ロギアは必死に解決策を練った。
そうしている間にも飛竜達は磁力に伸され、苦しんでいる。
「…待てよ?そうだ!マトレガ、毒弾は使えるか?」
「…一応。」
マトレガは背中に背負っていた長いサックからバラバラのボウガンを取り出し、それを組み立て始めた。
「ノア!毒ビンは使えるか!?」
「使えるけど…何するの?」
「俺が古龍たちの気を引く。その間に毒を入れてやつらの能力を封じてやるんだ!
業を借りるということは奴らがその業を使える状態じゃないと意味がないとするなら
借りどころ
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