一部【スサノオ】
十七章【試練】
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い零達。
「驚いたな…俺、そんな素振り見せたか?」
もちろん、たった今…しかもほんの少し見ただけのユーリにそんな素振りを見せた筈もなく。
「驚いただろう?いやぁ、僕も最初にユーリ君と会ったときはその能力に驚かされたよ!」
そういってウォルターはユーリの肩へと手を置く。
「ジャック君が初心者ではないのは僕も分かっていたけど、さすがにこんな一瞬では見抜けなかったね!…このユーリ君は中々、人やネイティブの力量を見抜くのが得意でね。ほんの凡人ではまず気がつかないような些細な仕草から大体の能力を読み取ってしまうのさ!」
「なんだか超能力みたいですね…」
零の言葉に首を振るユーリ。
「そんな大層なことではないですよ。ただ何となく分かる程度です。だから君達の実力は完全にはわからない…まぁ、勘のような信憑性のない曖昧なものです」
「と、謙遜しているけど間違いなく彼の観察眼は本物さ。と、それはさておき、零君達がギルドに入ってくれた訳だけど…ユーリ君から何か今お願いしたい依頼とかあるのかい?」
「いえ、特には…」
「そうか!なら調度よかったよ!」
そういうと、こんどは零達の後ろへとひっそりとたたずんでいたティティへと歩み寄る。
「じゃぁ、ユーリ君から依頼がなければ零君たちにはこのティティ君とチームを組んで普通に依頼をこなしたり情報を収集したりしてもらおうかな!」
「え…私……ですか?」
いきなりのことに驚き不安そうにうつむいてモジモジしだすティティ。
「そうですね。零さん達にはもう少しこのフロンティアの戦闘経験を積んでもらう必要がありますし…ティティさんにはもう少し協調性を学んでもらう必要がありますからね」
「……と、いうわけなんだけど。零君達としてはどうかな?もちろん、これは強制ではないから君達3人で行動を続けてもらっても構わないんだけど」
特に断る理由がない零達は拒否する理由もない。
むしろ、ティティに好意を寄せている零にとっては願ったりかなったりの話だった。
「俺は全然構いませんけど」
「まぁ、俺もかまわないぜ?」
「私は…」
快く承諾した零とジャックとは裏腹に、クラウリーはうつむき表情を曇らせる。
「どうしたんだよ?」
「…いえ、なんでもありませんわ。仲間が増えればそれだけ楽もできますものね」
微笑み取り繕うクラウリーだが、明らかに作り笑い。
そんなクラウリーに疑問を抱きながらも零もジャックも追求をすることはなかった。
「うん、それじゃぁ決まりだ!」
と、ウォルターが嬉しそうに笑い手を一叩きすると、零達への元へ特務依頼が届いた。
特務ミッション:【親睦会】
ミッション内容:【ケルベロス討伐】
報酬
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