スペース=ラバーズ
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「聞きたい?」
「勿論。それもお土産の一つでしょ」
「うん。それは後でゆっくりと話すよ。積もる話があるんだ」
「楽しみにしてるわ」
「他にお土産はちゃんとあるけれどね」
「何かしら」
「うん」
僕はここで鞄からあるものを取り出した。
「これさ」
それはアリスで買ったものだった。あの星の宝石で作られたネックレスだ。
「これを君に」
「ネックレスね」
「ああ。何がいいかな、って考えていたんだけれど」
僕はそう言いながらそのネックレスを彼女の首にかけてあげた。
「宇宙を旅してきたからね。それでこのネックレスを」
それは多くの色に瞬いていた。僕はそれを首にかけた。
「君にあげるよ。気に入ってもらえたかな」
「ええ」
彼女はそれを受けて微笑んでくれた。
「有り難う。そしてあらためて」
「何?」
「おかえりなさい」
そう言って僕を抱き締めてくれた。
「只今」
僕もそれを受けて彼女を抱き締めた。それで僕はやっと地球に帰ってきたということを実感することができた。
スペース=ラバーズ 完
2005・2・22
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