暁 〜小説投稿サイト〜
スペース=ラバーズ
スペース=ラバーズ
[5/5]

[9] 最初
「聞きたい?」
「勿論。それもお土産の一つでしょ」
「うん。それは後でゆっくりと話すよ。積もる話があるんだ」
「楽しみにしてるわ」
「他にお土産はちゃんとあるけれどね」
「何かしら」
「うん」
 僕はここで鞄からあるものを取り出した。
「これさ」
 それはアリスで買ったものだった。あの星の宝石で作られたネックレスだ。
「これを君に」
「ネックレスね」
「ああ。何がいいかな、って考えていたんだけれど」 
 僕はそう言いながらそのネックレスを彼女の首にかけてあげた。
「宇宙を旅してきたからね。それでこのネックレスを」
 それは多くの色に瞬いていた。僕はそれを首にかけた。
「君にあげるよ。気に入ってもらえたかな」
「ええ」
 彼女はそれを受けて微笑んでくれた。
「有り難う。そしてあらためて」
「何?」
「おかえりなさい」
 そう言って僕を抱き締めてくれた。
「只今」
 僕もそれを受けて彼女を抱き締めた。それで僕はやっと地球に帰ってきたということを実感することができた。


スペース=ラバーズ    完


                          
              2005・2・22
[9] 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ