過去編
挿話集
聖燗幻夜@
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のブーツ。豊かな白髭は腹の辺りまで伸びている。どうみてもサンタクロースその人だ。
唯一、心当たりの無い意匠は首から提げられている水色の水晶だが……あれは何だろうか。異様と言えば部屋の上部に掛けられている聖像画も気になる所だ。
『故あって《本日限り》儂がこの部屋の主である。さあ、剣を取れ。取って置きのプレゼントをくれてやろう』
ニコラウスがそう叫んだ瞬間、その巨身の周りに魔法の発動予兆が現れる。
「……っ!?全員下がれ!」
危険を感じ、2団の最前列に居た仲間達を退避させる。入れ替わりに前へ出て大太刀を抜き放ち、意識を集中。
―ギラッ……!!
膨大なエネルギーが発射されるような音と共にボスの周囲へ光柱が伸びる。完全にその射程に入っていた1団の中心部にそれが命中し―――
「な……!?」
誰の声かは分からなかったが、誰もがその光景に驚愕した。1団の中心部、メインアタッカーの部分に居たプレイヤーがごっそりとリメインライトに変わっていた。
「何という威力……!!」
2団に飛んできた流れ弾ならね流れレーザーは範囲守備にシフトさせた《焔盾》によって防がれる。
サクヤの指示で2団はパーティー毎に部屋全面に散開する事になった。指示が届かなくなるリスクがあるが、固まれば先程のレーザーの餌食だ。
「アスナ!魔法攻撃は俺が防ぐ。キリト達の援護に集中していいぞ!」
「分かった!キリト君、皆……行くよ!」
「「「おう!!」」」
レーザー、魔力球、魔法の矢、追尾弾、追尾レーザー、広域デバフ……etcの多種多彩な魔法を高速詠唱と共に放ってくるニコラウスに、討伐隊は徐々に追い詰められていった。
MPが無尽蔵なのか、はたまた膨大な量に設定されているのかは知らないが、攻撃間隔が最大で5秒程で一撃必殺レベルの魔法を放ってくる。
「くっ……!!」
エギルを狙ったレーザーを焔盾で逸らしつつ、辺りの状況を確認する。少しでも安全なようにと部屋の隅で回復しているのは残りの生存している討伐隊の大半だ。
一度も休憩せずにボスに張り付き続けながらPOTローテが回っているのは俺達のパーティー位なものだろう。ほぼ全員が前衛型の剣士職なためHPが高く、後衛のアスナも本職は一応、剣士だ。
加えて魔法攻撃をほぼ確実に防ぐ《蓮華刀・紅桜》の《焔盾》。真正面から受ければ流石に突破されるので少し角度をつけて逸らすようにすれば、防御も万全だ。
(……つってもジリ貧だな)
《焔盾》は魔法防御を優先的に防いでいるため、杖の物理攻撃はかわすか、武器で受けるしかない。唯一のタンクビルドのエギルがこれを担当しているが、やはり1人ではギリギリだ。
俺達7人以外に張り付
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