第二十三話 剣士対狂戦士
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バーサーカーを襲う。
「〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
バーサーカーも、自らの技でそれを受け流し、受け止め、掻い潜ろうとする。
だがステータスの差は大きく、受け流そうと受け止めようとするが、剣を弾かれ反撃の一手を出す事が出来ない。
同じ事を数手繰り返す。
そしてその内、ついに限界が来た。
「〜〜〜〜〜〜〜〜っ!?」
鈍い音と共に、バーサーカーの手に持つ大剣が真二つに砕け散った。
それと同時に、バーサーカーは戦況を立て直そうとバックステップで後方へ下がる。
だが、それを好機と見たのかセイバーがすさまじい勢いでバーサーカーへ向け突進した。
バックステップで後方へと下がるバーサーカー。
突進力で前へと突き進むセイバー。
二人のスピード差は明らかだった。
あっという間に距離を詰めたセイバーは、バーサーカーへ向け、剣を振りかぶり……。
「ハァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
バーサーカーの鎧に渾身の斬撃を叩き込んだ。
「〜〜〜〜〜〜〜〜!」
叫び声と共に後方へと吹き飛ばされるバーサーカー。
セイバーの渾身の斬撃は、少なくとも鎧を貫通し、相手に致命的なダメージを与えた。
セイバーは手ごたえを感じていた。
数メートル程飛ばされ、バーサーカーは無様に地に転がる……事は無かった。
何とか体勢を立て直し、彼は両足で地面を踏みしめた。
辛うじて立っている。
今の一撃でバーサーカーは息たえてはいなかった。
弱々しく痙攣しながらも、上体を何とか起こしている。
セイバーの一撃は、確かにバーサーカーを確実にとらえていた。
現に、鎧には醜い斬撃の跡が残っており、中は紅いエフェクトがきらきら輝いている。
だが、斬られる寸前に辛うじて身を捻り、急所にだけは当たらぬよう軌道をずらしていた。
「奴…まだ倒れないのか」
キリトが悔しそうにつぶやく。
この戦いの中で、キリトは確実に勝ちを得られると確信していた。
そして、今の一撃でバーサーカーを確実に倒したと思った。
だが、それでもバーサーカーは倒れない。
「だが、既に虫の息です」
セイバーがキリトへそう呟く。
そう。
もうすでにバーサーカーは致命傷を負った。
HPも既にレッドゾーンに達しており、今にも息絶えてしまいそうである。
辛うじて立っているバーサーカーは、戦闘続行が不可能なまでに深刻なダメージを受けたと自覚したらしい。
立ちながらも、赤いスリットの隙間からセイバーを睨みつけると、動きを止め陽炎のように輪郭を霞ませ、霧散するように消えていった。
実体化を解き、霊体化して戦線を離脱したのだ。
「……逃がしましたか」
セイバーは構えを解くと、ふぅと息を吐きキリトへ向き直っ
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