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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第61話 圏内も危険はあります
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ュウキだから、そう普通に聞いていた。それに前もこんなのがあったような気がして。
「べ、別に…怒ってないよっ! リュウキ君も! キリト君と一緒!! 何でも食べ物奢って! 一回っ! それでチャラだよ!! どうっ??」
(食べ物……?? 奢って……?? チャラ??)
だから 今来たばかりだからはっきり言ってリュウキは意味がよくわからない。そして、客観的に見たとしても、会話を聞いたとしても、何処からどう見ても明らかに怒っている。アスナもそうだし、レイナもだ。
「だから、何を怒っていr「も、もう 刺激しない方がいい……」ん??」
リュウキは聞き返そうとしたのだが、とりあえず、キリトに諭された。そして、キリトを先頭に美味しい店なる場所へ向かったのだった。
〜第57層・マーテン〜
時刻はまだ日も落ちきっていない夕刻。丁度夕食を食べる時間帯だから、多数のパーティが揃っていた。それにここは最前線のプレイヤーしかいないのだ。だから……リュウキは、周囲に認知されているからあまり乗り気ではない様だ。攻略会議では流石にそんな問題は起こらないから素顔を出しているが……。街中ではやはり遠慮したい。
そして、指でウインドウを呼び出したその時。
「あっ!」
リュウキが右手を振ろうとしたその時、レイナがそれに気づいて、リュウキの手を叩いた。
ウインドウを呼び出す所作だが、それを妨害されたのだ。当然だが、ちゃんと識別されなかった為、ウインドウは可視化されなかった。
「な……なんだ?」
少し困惑しながらリュウキはレイナの方を見た。
「リュウキ君……、今フードかぶろうと、装備し直そうとしたでしょ? 駄目だよっ! 街中でフード禁止! そんなの付けてたら、逆に怪しまれちゃうよ?」
レイナは、ピンっと人差し指を立てながらそういった。
……なぜだろうか、このレイナの言動に少しだが悪意を感じたリュウキ。先ほどキリトの言うとおりにした方が良いだろう、と リュウキは、あまり刺激をしない方が良いと判断した。
因みに、リュウキの感覚は間違えてはなかった。
「え……じゃあ、ここに入ってもか?」
「とーぜんだよっ! 付けちゃ駄目! 私たちはつけてないのに、一人だけやったら、逆に目立っちゃって仕方ないでしょ?」
レイナはそうきっぱりと言い放った。
「…………」
その事に、露骨に嫌そうなのはリュウキだった。
「……と言うより、もういい加減なれた。とか言ってなかったか?フードかぶらなくてもって。なぁリュウキ」
そして、更にキリトが余計な事言うから。
「ん……。じゃあ決まりねっ!」
「………はぁ」
本人の意思はそっちのけで、勝手に決定されてしまった。
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