第三話 依頼終了……駄菓子菓子
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を握っている事に気づき
「どちくしょう……!」
着弾するまでの一秒にも満たない時間の中で敗北に対しての憤りに燃えるしかない自分に心底情けないという感情を抱くことしかできなかった。
勝てた感慨などに自分は浸らずに片手に持っていたハンドガンデバイスをバリアジャケット内部に収納してバインドをハティに巻きつける、
『ああ! これぞ露出緊縛プレイ……!』
完全に無視して後ろに放るというよりは振り回すという感じで叩き付ける。
十字架型のデバイスがモーニングスターよろしくで後ろに叩きつけると同時に光が砕かれた。
「ちっ……!」
背後からおそらく念話による連絡でこちらに奇襲をしろとさっきの男が命じたのだろう。
さっきから管理局の一般局員が動く練度ではないことにゲンヤさんかなり引抜しているなぁと思う。
このレベルの動きができる局員をここで折るという事は更なるレベルアップを望んでいるということなのだろう。
贅沢な事でと思いつつ、遠心力をそのままにバインドを外す。
そのままぶつかればまず骨は楽勝。
更にはハティの固有能力として余程の構築式と魔力がなければ分解し、魔力素として吸収するから並みのシューターやバリアでは突破する獣の牙。
「……!」
逃げ場を探そうと横や後ろを見るが当然横には路地の壁。後ろは意味がない。
上に逃げようとしてもそこはさっきの仲間がやられた光景が目に焼き付いているだろう。
となると
「……とぉっ!」
慌てた動きで相手が腰を落とし頭上を通過する十字架を躱す。
動くなら下。
防御も弾くことも上にも横にも後ろにもいけないのならそこが一番ベストであるという事。
無論
「いらっしゃい」
「……!」
十字架と並走するように下にスライディングで迫っている自分と視線を合わすことになるのだが。
再び懐からハンドガン型のデバイスを手にし、銃口を相手に向ける。
既に術式は構築されているから、地面に浮かび上がる魔方陣が攻撃へのカウントダウンを示す。
そんな攻撃のカウントダウンを示された相手は一瞬、迷うような表情を生み、だが防御よりも攻撃と言う風にデバイスをこちらに向けた。
いや、本当にすげぇ練度じゃね? と思うが気にせず右腕でハンドガンを相手に構えながら───左手を引く。
それに気づかずか、気づいていての無視なのか。彼はそのままデバイスを振るうことに専念しており、非常に残念だが一秒先の彼の未来に刹那の単位で黙祷を捧げ、やはり遠慮なしに左手を引く。
左手の先には密かに先程消したバインドを生み出しており、右手のデバイスを囮としてやはりハティのモーニングスターが無理矢理に戻ってきて、結局
「───」
悲鳴も苦鳴も残さないまま局員は一瞬で意識を刈り
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