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生きるために
第三話 依頼終了……駄菓子菓子
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たスフィアが綺麗さっぱり破壊された。

『確認ために聞くけどあんたって射撃系低かったっけ?』

『少なくともお前より低いけど、別に平均からそこまで離れていないレベルから、普通にそこらの犯罪者には聞くって言われてたけどな』

スフィアの強度を高めるには色々と方法があるが、その内の一つが単純に魔力量に物を言わせてもの。
これならば、そりゃあ俺のスフィアなんて木端微塵に壊されてもプライドやら何やらは一切関係なく仕方がないっていうものである。うちわで台風に勝てるかっていう感じである。
そしてもう一つ簡単な方法があるかと言えばある。
それはすなわち魔弾を生成する魔力の圧縮率を極限にまで高めることだ。
簡単な話だ。
広さはあるが密度が薄い弾と小さくはあるが密度が濃い弾ではどちらが攻撃力があるかという話だけである。
だが、言葉で表現すればじゃあしろよという話になるかもしれないが、魔力の圧縮を極限にまで高めるなんて余程の演算能力がなければこんな瞬時に出来る筈がない。
射撃の才能がない自分でも十五秒くらいあれば同じことは出来るかも知れないが、こんな速攻は無理だ。頭がイカれている。
防御結界で行っても俺達程度じゃあ速攻で破られるだろうなぁ。

『で? どうすんだよ? このままじゃあジリ貧だぜ? いっそ突撃かますか?』

『いい案だ。これが高町なのはみたいな相手だったら馬鹿にしてるが、少なくとも魔力量だけなら彼女よりも低そうだし、何時か弾幕が切れるだろう。その時の一か八かに………ん?』

『どうした?』

相方の問いかけは一旦無視して偶然見かけたものをもう一度見る。
それはやはり、相手のスフィアであり別に不思議な感じはしないのだが、さっきまで高速弾を撃ちまくっていたくせに一つだけやけに遅い。
処理をミスったか? と思い、少しだけマルチタスクで計算して思わず一瞬無言になり───立ち上がり路地の奥に走った。
同僚にも念話で送ったから一緒に走っているだろう。そして恐らくさっきの弾が自分が腰かけていた壁に触れかなというタイミング。
今までとは違う強烈な爆発が背後で起きた。

「ぐお……!!」

爆風の威力に思わずつんのめるが鍛えているお蔭かこけずに済み、何とか走る。

……炸裂弾とか正気じゃねえぞ!?

弾種まで自在に変えられるなんて正気じゃねえ。
シューターの中の一つだけ器用に弾を変えられるなんて、高町なのはにも出来るかどうかである。
いや、意外と出来そうかもと思った。何せあらゆる意味で何でも出来そうな人だし。
とりあえず距離を取ってはいけないのだが正攻法で突っ込むのは自殺行為という事で相手に対して回り込んで奇襲を仕掛けようと思い───唐突に前方に影が生まれた。

「……っ!」

慌てて立ち止まった瞬間に
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