新しい日常のその名前は、
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放課後。
僕はスタジオに行ってみた。
海斗と樂が僕の苦しみ、僕の哀しみを分かってくれると信じて。
その結果が。
「…海斗」
「レン。…久しぶり、だね」
暗い目をした海斗だった。
「うん、久しぶり。」
「樂は…」
「来て、ないんでしょ?」
「きてない」
「葬式にも、出てなかったって、母さんが言ってた」
「そう」
言葉が、続かなかった。
海斗の暗い目に映る僕の目も、同じくらいに暗いのが分かった。
リンが居ないだけでこんなに違う。
リンが居ないだけで僕らはバラバラだ。
リンが居ないだけで僕らは生きる気力みたいなものを根こそぎ
奪われたみたいだ。
リンが居ないだけで…
リンが、居ない?
リンはもう、居ない?
「いな、い。りんが、いない」
「レン?どうしたの?」
「…なんでも、ないよ」
リンは居ないんだ、もう。
認めたくなくても、知りたくなくても。
そして、ダレかが受け止めなきゃいけないんだ。
いちばん初めに認めなきゃならないんだ。
決意したつもりだった。なのに、僕は止められなかった。それは僕の罪?
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