暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒影の死神〜
『第一話』
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ならない』って」
「……それ、本当?」

いきなり彼(いつまでもこの人はどうかと思うから)の声が少し低くなった
隣に顔を向けると、とても真剣な顔でこちらを見ていた

「う、うん……」

それに驚きつつ答えると、彼は少し考えた後

「君のお父さんはまだ生きているよね?」
「うん」
「なら泣く必要はない。まだこちらに戻ってくる希望はある。希望を捨て去ることはない。それに君も注意しないと」

え?なんで?

「人には言葉がある。言葉にしないと分からないこともある。君のお母さん、お兄さん、お姉さんも人だ。わかるな?」
「うん」
「今、君の家はお父さんが大けがをしてパニックになっている。いったん冷静になるように一緒に話をしな。話さないと分からないことだっていっぱいある。人には言葉がある」
「でも、迷惑かけちゃう」
「子供は遊んで、学んで、食べて、寝る。それが子供の仕事だ。仕事というのは少し変だな。甘える、迷惑をかけるというのは親からみれば信頼の証だ。まあ、限度はあるがな。それに伝えたいことはちゃんと言葉にしないとな」
「うん、分かった。お母さんたちと話してみるの!」
「そっか、よかった」

彼はそう言ってベンチから立ち上がって公園の出口へと歩いていく

「……?どこに行くの?」
「ん?どこって帰るんだよ」

「ほれ」と彼が指差した方向を見ると時計が五時半が過ぎるころだった


あれ?五時半?

「大変!帰らなきゃ!!」
「そうだな、それじゃ」
「ま、待って!」

彼は再び歩こうとしていくのを呼び止められふりかえった

「わ、私、高町なのは!あなたは!?」
「俺?おれの名前は―――

































      月詠 拓斗―――









































そのとき吹いた風で見えた彼の ―――拓斗君の瞳は



吸い込まれるような黒だった

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