第二章 非平凡な非日常
50、そして時は満ちた
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要がフィリミオとして骸の元に帰ってきてから数分。
彼女は変装を解くことはなく、未だにフィリミオとしてその場にいた。
この姿の方が何かと動きやすいのと、万が一ツナ達と出くわしたときに要だと面倒なことになりかねないと言うのが理由だ。
しかしあまりにも何もないのでうつらうつらと船をこぎ始めてしまう。
ところがどっこい。
油断しているときほど危険は来るものなのだ。
ギイィ……
二人がいる部屋の扉が、突然音をたてて開いた。
「こ、ここに骸がいるの?」
「げ、沢田」
そこから顔を出したのは、あろうことか、ツナ達だった。
しかしどうやら、いつもくっついているはずのやちるの姿が見当たらない。
千鶴の姿も見受けられなかった。
「あ、あれ? もしかしてフィリミオさん?」
驚愕で思考が止まりかけているときに、ツナが、要もといフィリミオの存在に気づいた。
止まりかけていた思考が完全に止まってしまったことなど、言うまでもない。
ツナの爆弾発言により、ツナはリボーンから、フィリミオは骸から冷たい視線を投げ掛けられていた。
「君、彼と会っていたんですか?」
「あ、あるぇ? 言ってなかったっけ?」
「言ってませんよ」
「ツナ、あいつと知り合いなのか?」
「いやっ迷子になったときに会ったって言うか……」
とにかく冷や汗まみれの二人だった。
その時に骸とリボーンのため息が被ったのは言うまでもない。
「まぁ良しとしますか。どうせ支障はないのですから。さて、ボンゴレ10代目。歓迎しますよ」
「えっオレのこと知ってるの!?」
突如として雰囲気を変えた骸の台詞に、ツナは驚きを隠せないでいた。
その後、骸・ツナ・リボーンの三人で話し始め、しかも内容が内容なのでフィリミオは完全に置いてかれてしまっていた。
アルコバレーノとか沈黙の掟とか知るか。
何て言う状態である。
さぁて何をしようか。
そう思 たときだった。
「がはっ」
突然の胸部への衝撃。
何が起きたのか分からず、理解をする間もないまま、全身が壁に叩きつけられた。
そして、意識が闇に沈んだ。
「え、な、何!? 仲間を……」
「ええ、少し目障りだったもので」
そう。骸が彼女を蹴り飛ばしたのだ。
ツナ達からしたら、困惑の種にしかなり得ない。
驚きから何も言えなくなってしまう彼らに、骸はただ、怪しく笑うだけだった。
†‡†‡†‡†‡†‡
気がつくと、真っ白な空間にいた。
忘れることのない、銀の空間。
「よっ」
そして目の前にいるのは、いつもの笑顔を浮かべ
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