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第三章
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やっていこうぜ」
「うん、それじゃあ」
「よし、まずは飲むか」
 黒子の奴が皆に声をかける。さっきからのやり取りを見ていると彼がリーダーらしい。
「盛大にな。それがはじまりになるぜ」
「俺達だけの世界のな」
「一つだけしか世界がないなんてつまらないぜ」
 それぞれで言い合う。
「何個も世界を作ればいいんだよ」
「俺達の世界もな」
「そうなんだよな」
 僕は彼等のその言葉にしきりに頷く。その通りだと思う。そうと決まればもう迷わない。今までの世界にはさよならだ。そしてこれからは。
 この世界でやっていくんだ、この連中と一緒に。今乾杯しながらそれを決めた。
「乾杯!」
「俺達の世界のはじまりにな!」
 そう言い合ってから酒をどんどん飲む。これまでやったことのないとんでもない飲み方で。僕達の世界のはじまりを祝って。僕のその中にいる。そのことを確かめながら。新しい世界のはじまりを。


80%   完


                   2008・2・15

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