話数その11 コレではない
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慰めにもならないと溜息を吐いて教室へと向かうのだった。
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―――オカルト研究部――――
「さぁ、灰原晋。今日こそ貴方の目的を吐いてもらうわよ」
「あ〜……」
だから何も無いってのに……そう言っても信じてもらえないからどう答えようかと頭を悩ませる晋。そんな彼の腕には謎の紋章が描かれた札が貼ってある。これは“転移符”という物であり、何故が自爆してもボロボロにならない特殊仕様だという代物で、この所為で晋は逃げる事が出来なくなってしまっていた。……ちなみに武器を出して壊そうともしたのだが、如何せん相手が悪い上に晋自体は“格闘家よりは強い”程度なので、簡単に武器を取り上げられてしまう。俗に言う八方手詰まり状態であった。
しばらく沈黙と尋問が続いていたが、突如として魔法陣が床に出現して光を放出し、何時の間にやら魔法陣のあった場所に銀髪のメイドが立っていた。その人物を見た瞬間に、グレモリー達は差異あれど驚いた顔を、晋は思いっきりダルそうな顔をした。
「……お嬢様、彼は?」
「彼は灰原晋。怪しい部分が多い上に十字架を持っていたから、私達に仇成すものかどうか質問していた所よ、グレイフィア」
「そうですか」
(……何で睨む……)
どこか静かな殺気をグレイフィアと呼ばれたメイドは放つ。静かなれど鋭いその殺気に、部屋に居る者達は少し身震いしたようだが、晋は如何でもいいと言わんばかりに欠伸をする。
「貴方は―――」
グレイフィアが何かを聞こうとしたその瞬間二つ目の魔法陣が出現し、今度は光ではなく炎を噴出する。そしてまた何時の間やら、赤いスーツを着た二十代前半の男が現れていた。
その男は髪を掻き上げると、グレモリーの方を見やり笑いかけた。
「ふう、人間界は久しぶりだな………会いに来たぜ、愛しのリアス」
「…ライザー」
「フェニックス……」
(……帰りて……)
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