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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第204話】
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ールドって銃弾を完全には防げなかったような?

 銃弾を防ぐならベイカー・バットシールドだと思うのだがやはり犯人の抵抗に対抗するためにライオットシールドを選んだのだろうか……。

 ……てか装備に関して俺が考察しても仕方ないな。


「ど、どうしましょう兄貴! このままじゃ、俺達全員――」

「狼狽えるんじゃねぇっ! ……焦る事はねぇ。 此方には人質がいるんだ。 ……そうそう強引な真似は出来ねえさ」


 明らかにリーダーとおぼしき体格のいい男が逃げ腰だった二人に告げる。

 すると、さっきまでの逃げ腰は何処へやら、自信を取り戻し、一人は手に持つショットガンを構え――。


「へ、へへ、そうですよね。 俺達には高い金払って手にいれたコイツがありますし……!」


 覆面越しにも解るぐらい、笑みを浮かべる手下Aは構えたショットガンのポンプアクションを行うや直ぐ様天井に向けて威嚇射撃を行った。


「きゃあぁぁああっ!!」


 蛍光灯が破裂し、その恐怖のあまりパニックになった女性客が耳をつんざくような悲鳴を上げた。

 やはりそれにいち早く反応したのはリーダーの男であり、手に持つハンドガンを天井に向けて撃ち、黙らせる。


「大人しくしなッ!! あんまり煩い声で叫ぶなら……その口、永遠に喋れなくするぜ……わかったかッ!?」

「……ッ!?」


 そんなリーダーの脅しに、女性客は顔面蒼白になり、その目に涙を浮かべながら何度も頷くと必死に声が漏れない様に口をつぐむ。

 ……流石にこの三人組の暴挙に、俺は少なからず苛立ちを感じた。

 それまでは説得に応じてくれるなら……という甘い考えを抱いていたが、多分説得に応じないだろう。

 手下の二人がまずリーダーに忠実という事は、あの二人を仮に説得できたとしてもリーダーの一喝で考えを改める様な人間に思える。

 言い換えればリーダーを説得できれば問題ないが、そのリーダーは銀行強盗が成功したのと、現在多数の人質をとった状態という事で説得に応じる可能性は限り無く0に近いだろう。


『ムラクモ、あいつら三人どう思う?』

『……ヒルトが考えてた事はもう解ってるけど――私も同意見よ。 ……コアと対話を果たしたヒルトでも、今の彼らに言葉は届かないと思う。 ……同じ人間なのに、悲しいね……』

『……あぁ、だから世界は未だに紛争とか絶えないし、民族同士の争い、国家間での争いもあるのさ』

『……そっか。 ……ヒルト、彼らを懲らしめた方がいいよ。 このままじゃ、他の誰かが傷つく――ううん、もう……傷付いてる人、いるもん』


 ムラクモの指摘を受け、さっき脅されていた女性客を見ると、声を押し殺しながら目にいっぱい溜めた涙
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