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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
反董卓の章
第15話 「えー!? やだやだ! 呂布と戦いたい!」
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…祭」

 雪蓮は、バツが悪そうに我々を見回す。

「わ、わたしだってわかっているわよぉ……というか、冥琳にそんなこと言われたらさすがに……ね」
「北郷までにそう見抜かれていたとしたら、お前ならやっぱり前に出るといいかねん。だから私の首を賭けた」
「もう! 絶対そんなことしないってば! はいはい、もう諦めました!」
「……やっぱり、どこかで出ようとか思っておったんじゃな」

 祭殿の言葉に、雪蓮がすねたようにぷいっとそっぽを向く。
 まあ、さすがにここまで言えば諦めてくれるだろう。

「なによ、祭だって……」
「儂は冗談じゃて。それに北郷がわざわざ忠告に来るぐらいじゃ……本当に危ないのかの?」
「……ええ。おそらく掛け値なしに。もし呂布と当たるなら……出来る限り他に押し付けたほうが無難です」

 ……北郷、そういうことか。
 くくく……なるほど、お前も悪人だな。

「……随分と弱気じゃの。じゃが……」
「いえ、祭殿。北郷の言うとおりです……北郷。助言、感謝する」
「いえ……あ、できれば左翼側から攻めたほうがいいですよ?」
「ふむ……左だな」
「ええ、左です」

 私と北郷が互いに笑う。
 そんな私達を、雪蓮と祭殿は奇妙な眼で見ていた。




  ―― 曹操 side ――




 水関を出発して二日。

 ややゆっくりとした進行速度で進んできたこの行軍にも終りが見えた。
 まもなく虎牢関が見えてくるはずである。

「虎牢関に細作は放ってあるか?」
「はい。数日前からすでに……まもなくこちらに戻ってくるかと」

 荀ケ――桂花の言葉に、私は満足して頷いた。

「おそらくは敵も総力戦……そうなれば必ず我らも前に立たねばならない。情報は多いほどいいわ。必ず全て報告させなさい」
「御意」
「しかし華琳様……まさか我らと劉備軍が肩を並べるとは思いませんでした」

 夏侯淵――秋蘭の言葉に、私は肩をすくめる。

「ほんとね。てっきり私は麗羽が中曲に来るかと思ったのだけど。正直驚いたわ、この状況で後ろにいるままだなんて」
「あの目立ちたがり屋の袁紹……にも拘らず、自分の前に劉備を置くとは。例え、未だに劉備の軍が二万近くの戦力を有するとはいえ……」
「そうね……というか、先陣単独で水関を落として、なおかつ二万を維持する。しかも劉表の軍勢にはほとんど傷もついていないのだから、ね」

 水関での足止め中に、梁州からの補給部隊がついていたみたいだし……
 少なくない死者と負傷者を出していたと思ったのに、それらを後送しても二万の兵力を保持している。

 たしかに厄介ではあるわね……

「こちらの兵力は八千。袁術は一万五千、孫策が五千……本当なら私達が袁
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