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蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
さぁ、立ち上がれ
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けるんですか!?」
「ええ、まぁね。どうやらこの光でこの氷は溶かすことが出来るらしいです。」
宏助は当たり前のようにそう答えるが、麗は、ゼッタイに解けないものだと思っていた。
明が麗の質問しようとしたことを引き継いで質問しようとするが、それを封じるように宏助が先手を打つ。
「俺が今から救出するSP三十名と一緒に後ろに下がっていてください」
「・・・・・っ!」
「あとは、真の奴も助けといてやってください。一応、助けられたんで」
「・・・・・・・・」
明と麗の顔に理解の色が広がる。助けられた、つまりこの光のことだろう。
「・・・・・・宏助さんは・・・・どうするんですか?」
感情を押し殺したような声で、明がそうたずねる。
先程からしゃあしゃあと、当たり前のように、下がっとけだの、真も助けとけだの言って。
しかも、自分は聖気を得て、零の氷を溶かしている。もう解凍作業は残すをわずか少しとなっている。
解凍され、倒れているSPの中にも意識が戻るものが出始めてきている。
しかし、聞きたいことは山ほどあれど、やはり一番はこれだろう。
そんな一番の問いにまたもや宏助は至極あっさりと答えた。
「零と戦います。あんなんでやられる奴でもないでしょう」
「・・・・・!じゃあ私も!」
明がそれを聞いて食い下がるが、宏助は言う。
「明さんが、いても今回戦況に変化はありませんよ。それに、明さんを護りながら闘わなければ・・・・」
しかし、宏助がそういいかけたところで明の強い口調がそれを遮る。
「貴方の身体から魂が漏れ出ていることを知らないとでも?」
「・・・・・・!」
「聖気を遣う以上、身体に影響がなくとも、完全にものにしなければ、魂はたえず漏れ出します。その魂を戻せるのは私だけ。
私がいたら戦況に変化をもたらすことは確実です」
「・・・・・意固地ですね」
「自分に忠実なだけです」
「・・・・・分かりました。ただしあまり前に出ないで下さい。麗さんは、意識のあるSPとともに、後ろに下がっといてください」
「私は結局脇役ですか・・・。まぁいいでしょう。そういうのが性にあってます。待避しましょう」
「お願いします」
宏助は既に解凍作業の全てを終わらしていた。

「・・・・・・ううんっ!」
零は瓦礫に倒れている自分の身体を起こす。
すると先程殴られた腹の部分に違和感を感じた。
(・・・・真か・・。どうやったかはしらねぇがあの小僧に聖気を渡したようだな。しかしなんだあのパワーアップぶりは?)
実際問題驚きだ。先程簡単に倒した小僧が、自分を逆に・・・たとえ不意打ちでも吹き飛ばしたのだ。
零は一ミリも油断などしていなかった。手は抜いていたとしても、あれには驚いた。
(なるほど・・・少し俺も本気を出さなけりゃいけないってことか)

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