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lineage もうひとつの物語
ギラン
内通
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向かって歩いていく。

「さて、今日の用事は済んだしどうする?」

フィオナはまだ紙を確認していないのに?と口には出さないが疑問符が浮かんでいる。
口元に笑みを作ったナイルは自分の部屋にフィオナを招き入れる仕草をする。
少し恥ずかしそうに部屋へ入ったフィオナを確認し扉の鍵をかけた。

カチャリ
背後で聞こえる施錠の音にフィオナは心臓の鼓動が早くなっていくのをハッキリと感じた。
「嫌じゃないけど心の準備がまだ」と思うが緊張で体が動かない。
ナイルの足音が近付き左肩に手が置かれるとびくんと体が反応してしまう。

「なーに緊張してんだ?ほら」

そう言ってナイルは籠の底を見せる。

「えっ?」

あの紙片がない。
どこで・・・・あっ!あのときか
覚えている限り籠と接触したのはここの二人とハスランのみ。
なんて人達なの
あのやり取りだけで事を成してしまうなんて。
ふぅっと息を吐き出すが状況が変わった訳ではないことに気付く。
立ち尽くしたままフィオナは固まっている。
ナイルは重要機密の受け渡しとこれから開示されるであろう内容で緊張しているのだろうとしか思いもしない。

「まぁ座って楽にしろよ。」

勧められるまま椅子に座り向かい合う。

「で、これからのことなんだが」

きたっ!

「目的は達成したし買い物でもいくか?」

そこでフィオナは誤解していたことに気付き顔を赤らめるも

「え、ええ、装備品を見てみたい・・・かな」




ナイルはフィオナの手を取り部屋を出ていった。






後で聞いた話だが鍵を閉めたのはナイルの癖らしい。



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