暁 〜小説投稿サイト〜
ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百二十七話:オトコとオンナと攻略と
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前のって」

 ……蒸し返すのか!

「……あれは!だって、そう言わないと!」
「わかってるよ。嘘でも嬉しかったよ、ありがとうな」
「……!」

 ……嘘でもそう言われて嬉しいとか、コイツやっぱり、やっぱり……!



 …………いや、もういいだろう。

 認めるわけでは無いが、仮にそうだということにしておいても、そこはもういいだろう。

 もしも仮に万が一、そうなんだとしたら。
 コイツが私を攻略中なんだとしたら、私は考え方を変えねばならない。
 コイツの好感度がとっくに上がりきっていて、逆に私が上げられている最中なのだとしたら、私はそちらを気にしなければならない。

 なんかラブイベントっぽいのとか、攻略っぽい行動を取られたところで、私さえ気をしっかり持っていれば!
 コイツが何したって私の好感度が上がらないならば、上がりきらないならば、別に関係無いんだから!

 ……あくまで、仮定の話ですけどね!


 ヘンリーに一方的に腰を抱かれていた状態から、私もヘンリーの腰に腕を回します。

「……ドーラ?」
「行こうか!今日は、そういう設定だからね!そのほうが、安全だもんね!」
「……そうだな」
「まずは、灯台かな!モモ、行こう!」
『うん!』

 モモも楽しげに、私に擦り寄ったり跳ね回ったりしながら歩き出します。


 ……一方的に押してこられるから、動揺が深まるのであって。
 私もそういうつもりで、そういう設定だと割り切って動けば、そこまで酷いことにはならないはず!

 認めたわけでは無いが、これはそういう戦いなのかもしれない。

 仮にそうだとしても、私は負けないんだから!!
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