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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百二十七話:オトコとオンナと攻略と
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一人また一人と増えていきまして。

 ……本当に、隙あらば声でもかけてくるつもりだったのか……。
 ヘンリーが、全て正しかったと言うのか。


 ヘンリーが私にベタベタする度に減っていく食堂の人口が、その正しさを完全に証明しており。
 すっかり料理の味がわからなくなりながらも離れさせることは諦めて、なんとか朝食を終えました。


「……こんなんで、一日大丈夫なのかな……」

 食堂を出て、またヘンリーとモモに挟まれて、気持ちぐったりしながら部屋への道を戻ります。

 行きとは違って、ヘンリーの手が肩ではなく腰に回されてるんですが。
 食事の間中しっかりと捕まえられていて、それにすらもう慣れてしまった。

「大丈夫だろ。俺と離れなければ。俺は離す気は無いから、大丈夫だ」
「……」

 一日、この密着具合なのか。
 それはそれで、大丈夫なのか。

「……最初に、キャサリンさんに会いに行きたいんだけど」
「キャサリン?誰だ?踊り子か?」
「……踊り子さんたちの宿舎の、警備員さんだけど。……ヘンリーは、来ないほうがいいかも……」
「何でだよ。中に入るわけじゃ無いんだろ?入るにしても、外で待ってりゃいいんだし。行くよ」
「……うーん……」

 キャサリンさんは淑女だし、礼儀正しく訪ねてくる紳士には変なことはしないって言ってたし。
 たぶん、大丈夫かな……。
 ……本気で惚れられたりなんか、しなければ。

「……本当に、行くの……?」
「行くよ。何だよ、なんかまずいのか?」
「……うーん。たぶん、大丈夫かな。……うん、きっと大丈夫」

 あのキャサリンさんが、嫌がる相手に無理強いするとは思えないし。
 いざとなったらそれこそ恋人のフリでもして、私がヘンリーを守ればいいか。



 荷物をまとめて宿の部屋を引き払い、同じ建物内の踊り子さんの宿舎に向かいます。
 結局、ヘンリーも含めた全員を引き連れて。


 警備員さんだからって、常に張り付いてるわけじゃ無くシフトとかあるだろうし、いなかったら出直そう。と思ってましたが。

「あら!ドーラじゃない!」
「キャサリンさん!」

 遠くから私の姿を認めたキャサリンさんが、声をかけてきてくれました。

 こちらから確認するまでも無く会えたことに自然と笑顔になる私の周りで、仲間たちが固まってるようですが。

「あら、今日も可愛いじゃない!」
「キャサリンさんと約束しましたから!」
「可愛いこと言うわよねえ。そんな可愛い顔して、言うことまで可愛いってどういうことよ。アタシとの約束なんか無くたって、男装なんかしてる場合じゃないのよ。ホントに」
「いやー。そこはほら、色々と」

 せっかく会いに来た知人を放っておいて、
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