斑鳩
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の欲望に忠実で歪んだ笑みを。
「俺ぁアルカンジュ・イレイザー。アルカでいいぞ」
「アルカはん、どすか」
斑鳩は変わらず笑みを浮かべ、アルカも歪んだ笑みを浮かべる。
そして、2人は静かに戦闘態勢を取った。
「大火剣舞!」
先手を切ったのはアルカだった。
赤い魔法陣を一気に展開させ、そこから回転させるように次々と剣を放つ。
「うちに斬れないものはないと言ったはずどすえ?」
斑鳩は先ほどのよう刀を振るい、炎で構成された剣を斬り、放たれたと思ったら斬り、を繰り返す。
「ならコイツでどうだ?大地剣舞!」
続いて茶色の魔法陣を展開し、先ほど同様剣を放つ。
先ほどは炎で構成された剣だったが、今は砂や土、岩で構成された剣を一斉に造り、スピードをつけて一気にぶん投げる。
「無駄どすよ」
が、今まで通りに刀を振り、全てを綺麗に粉砕する。
「チッ」
アルカは舌打ちを1つし、再び魔法陣を展開しようとして―――――目を見開き、黒いジャケットを脱いだ。
その瞬間、ジャケットが先ほどのショウのようにXに斬れ、バラバラになって床に落ちた。
それを見たアルカは「あー」と言いたげな顔をし、口を開く。
「あーあ・・・コレ新品なんだぞ?最近エリゴールにボロボロにされたりソルにボロボロにされたりよォ・・・とりあえずロクな事がねぇんだわ。驚くくらいにな。・・・ったくよォ、また買い直さねぇとじゃねぇか。ヤッベェ、ルーシィみてぇに金欠になっちまうかも。帰ったら仕事行かねぇとな。これミラから貰ったんだけどな・・・マジついてねぇ。ミラ怒るかな・・・いあ、ミラは優しいから怒らねぇかな。マジ天使、マジ女神だし。そういうトコも好きだけどな!あ、そういや今日の占い見てねぇわ。多分最下位だな。だからこんなについてねぇんだ。俺普段の行いいい方だろうし。それしか考えらんねぇ。絶対そうだ、うん」
途中から全く関係ない事になっているが、アルカの中では「ジャケットがボロボロになったのは占いの順位が多分最下位だったから」という事で決まったらしい。
1人納得したように頷くと、ボロボロになったジャケットを残骸をまとめてズボンのポケットに突っ込む。
「んじゃ、仕切り直し・・・とは、行かねぇっぽいな」
再び戦闘態勢を取ったアルカは、ショウの方を見て肩を竦める。
倒れるショウの服の胸ポケットから、ひらりとカードが1枚宙を舞う。
「ショウ!アルカ!」
「姉さん・・・」
そのカードの中には、必死の表情をしたエルザがいた。
アルカはそれに気付いたから、戦闘態勢を解き、数歩後ろへ下がる。
「あらぁ、そんな所におりましたん?エルザはん」
相変わらずの余裕のある笑みを
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