少年は剣の世界で城を上るようです 第四層
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だが、いくらなんでもこの上方修正は!?
とそこまで考え、最早余裕がない事を悟り、先程使うのを躊躇ったソードスキルを発動させる。
「"サンドライト・マーガット"!!」
ガィンガィンガィンガィンガィンガィンガィンガィン!
『ゲギャギャギャギャギャ!』
「今の内に装備しなおせ!俺がこいつの攻撃を弾く!」
「お、おお、分かった!」
習得度750で手に入れた、片手剣8連続攻撃。攻撃力は初期スキルの"スラント"程度だが、その出の速さは
ダガー並みだ。しかも、このソードスキルは連携可能・・・!
「"ホリゾンタル・スクエア"!!」
キン キン キン キンッ!
『ゲギョッ、ゲゲギャァァアアア!!』
スキル名通り四角を描く様に剣線が走る。先の技で既に体制を崩していたミミックに吸い込まれるように
クリティカルヒットした四連撃は、初めて目に見える程のダメージを与えた。
それに焦ったかのように攻撃が激しくなる。な、なんだこいつは!?まるで生きているような・・・。
『ゲギュォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!』
「ひっ…………!」
今まで笑うようにしか声を発しなかったミミックの咆哮に俺たちは怯んだだけだったが、サチは違った。
徐々に徐々に入り口の方へ後ずさり、そして―――
「いやぁぁああああああ!!」
「サチ、後ろだ!!」
走り出したサチに反応し、ミミックが俺の前から消え去る。後ろを振り返った時には、その長い腕を
振り上げていた。駄目だ、間に合わない―――!!
――ガギィン!
「おやおやおやおや、これはいけない。黒髪美少女相手に何してるのかね、このグロい不思議生物は。」
「シュウマ……!助かった!」
振り下ろされる刹那、サチとミミックの間に割り込んだシュウマは、あの剛腕を片手に持った大鎌の石突で
いとも簡単に止めていた。更に左腕を振り上げようとした時、その細い左肩口に、恐ろしい精度と速度を持って
長槍が突き刺さった。
『ゲッギョオオオオオォォアアアアアアアアアアアアアアアア!?』
「あらあらあらあら、いけないわねぇ。美少女相手に何してるのかしらねぇ、このグロテスクな蟲は。」
「の、ノワールさん………。」
「自分の嫁くらいキチンと護ってあげなさい。と言うか、私は今物凄く機嫌が悪いの。」
下層で見慣れた長槍を装備し直し、"ゴゴゴゴゴ"とか"ドドドドド"といった擬音を背負ったノワールさん。
そしてそれを逆手に持ち陸上の投げやりのように構えると、赤いライトエフェクトが包んだ。
まさか、
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