最終話「勝利/VICTORY」
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いるから」
「良かった……本当に……」
なのはは僕を見て泣きだし、すぐさま僕へと抱きついてきた。僕は顔を真っ赤にしてどうしたらいいか焦るが、とりあえず、胸に飛び込んできた彼女の頭をなでることに。
「僕もよかったよ。なのはが無事で……」
そして僕もなのはの無事を見て微笑んだ。するとなのはは顔を真っ赤にして下を向きながら何かを呟く。
「う、うん……」
しかし、僕は無事でもゼロが……彼はフェイトを守るために最後の最後まで彼女を守るために死んでしまった。それだけは心残りだが……
「随分シケた面してんな……?」
そこには……フェイトに担がれてきたゼロ!?ゼロが、いつもの余裕で僕の前に現れた。
「ぜ、ゼロ!?だって君は……?」
震える指でゼロを指さす。
「考えてもみれば、天照覇へ注ぎ込むエネルギーが足りなかったようだ……運悪く死ねなかったようだな」
そうフッと微笑みながらゼロはフェイトに連れられて部屋へと向かった。僕はホッとしてあの時の涙と怒りは何だったのか?と、もう一度考えさせられた。
「でもいいじゃん、ゼロ君が無事だったんだし」
なのはは結果良ければすべてよし!と言わんばかりの笑みでそう僕に言う。僕もいつもの苦笑いから微笑みに変わって彼女と共にブリッジへと戻った。
その後、ゼロとフェイトはドクター・ワイリーとプレシア・テスタロッサの共犯者という形で本部へ連行され裁きを受けることとなるらしい。本来次元震を引き起して異世界を壊そうとしたのだから実刑判決は数百年という重罪が言い渡される。しかし、二人は主犯格に進んで協力していたわけではなく、ただ何も知らされず命令によって行動していたため罪は重くならないだろう。さらに言えば、二人は終盤よりハンターと管理局に協力したことから、重罪は逃れるのかもしれないのだ。
「本当に大丈夫なの?」
僕は不安な顔でクロノを見た。
「大丈夫だよ?僕が何としても二人に重罪を与えないよう上層部と話をしてくる。彼らが居なかったらこの事件は解決できなかったのかもしれないんだ。それに何も知らされず母親のために一生懸命だった子と、その子を必死で守るために主を裏切って命をかけようとしたヒーローに重罪を与えるほど管理局は冷徹じゃないよ?」
「クロノ君、頼むよ……?」
「任せといて?」
僕はゼロ達の罪が消えるようただ祈るだけであった。その御、僕らは食堂にて提督と話していた。話の内容はプレシアが行っていたアルハザードに関してである。
アルハザードはユーノ君の言うに旧暦時代に滅びた全盛期の世界で、そこには生命を蘇生させたり、時間を巻き戻したりする様々な秘術が存在するらしい。
「アルハザード、今は伝説となった幻の異世界。このことを知る人間はごくわずか……その世界へプレシアは行こうとしたのね……」
「しかし、アルハザードは既
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