第21話 戦争準備
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戦力差は3対1。
数の上では圧倒的に劣勢である。
だが、オペレーターに緊張感は無い。
「愚かしいものだな。10隻とはいえ、新鋭艦と精鋭部隊で固められた我らに挑むとは」
アドルフは嘆かわしいと言わんばかりに首を振る。
そして告げた。
「『回想シーン強制流し装置』を作動させろ!!」
アドルフの命令の後、時を置かずして海賊船内のモニターが全てエロゲーの回想シーンに切り換わる。
海賊船はたちまち混乱し始め、もはや統一した行動など取れようもない。
「これは……想像以上の威力だな」
あまりの予想外の効果に、アドルフたちは海賊船の痴態を茫然と眺めるしかなかった。
「海賊たちはどうされますか?」
我に返った参謀の1人が、アドルフに問う。
「『回想シーン強制流し装置』の効果を確認した今、奴等はもう不要だ。速やかに宇宙のゴミにしてしまえ」
そう命令したアドルフは、味方艦の艦砲にて撃沈されていく海賊船を眺めながら(結局彼らは最期まで混乱から抜け出すことはなかった)喜びに打ち震えていた。
「くくっ…これは使える、使えるぞ!!」
後日、この『回想シーン強制流し装置』は皇帝陛下たるアドルフのゴリ押しもあり軍に正式採用されるかに見えたが……暴力冥土や良識派たちの必死の反対と妨害により、帝国軍の正式装備となることは無かった。
しかし、効果があったのは事実なので、特例としてフリードリヒ・デア・グロッセへの搭載は認められた。
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