第六十話 嵐の前その九
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「そして見せて」
「そのうえで、ですか」
「言葉を失わせます」
「では脱帽させるということですか」
「それが最も面白いと思いますがどうでしょうか」
「確かに」
女も権藤のその言葉に頷いて返す。
「それは」
「その通りですね」
「前以て申し上げますが我が国は民主主義です」
「はい」
「そして我が党も民主主義の政党であり」
だからこそだというのだ。
「言論弾圧等はしていません」
「先の与党とは違いますね」
「無論議事録も残します」
これもだというのだ。先の左翼政党は与党の頃に震災の時のことを議事録に残さず彼等にとって都合の悪い証拠を隠滅している。
だが彼等はだというのだ。
「言論には責任がありますので」
「だからですね」
「言論は自由です、ですが」
「それには席j人が伴う」
「そうした政党です。ですが」
「私は必要なことは喋ります」
演説等でそれはしなくてはならない、だがだというのだ。
「しかしです」
「それでもですね」
「はい、言葉は選びますので」
「そのうえで、ですね」
「相手に言わせるということは」
その行動を見せてだというのだ。
「そのままです」
「失言を出させるのですね」
「マスコミが報道しなくとも」
これはよくある、日本のマスコミは左翼の残照がそのまま残っている。
だからこそ左翼政党に甘い、むしろ結託して彼等に都合のいい報道ばかりしていたことも常のことだったのだ。
それでだ、権藤も今こう言うのだ。
「インターネットに流せば」
「ユーチューブやニコニコ動画にですね」
「はい、そうします」
こう言うのだった。
「この方が効きます」
「お考えですね、ですが」
「口では言ってもですね」
「行動で見せて頂きます」
女は鱧の吸い物を飲む、そして言うことは。
「貴方の行動を実際に」
「ご期待下さい」
「我が党は人材を求めています、そして」
鱧のその身も食べる、外見からは想像出来ない蛋白かつ心地よい味だ。
そjの味を楽しみつつこう権藤に言ったのである。
「仰るだけのものがあれば」
「その時がですね」
「総裁、総理にもなれます」
そうなるというのだ。
「貴方が望まれる」
「それにもですね」
「なれますので」
それでだというのだ。
「頑張って下さい」
「そうさせて頂きます。それでなのですが」
「何か」
「この料亭はどう思われますか」
店と味の話だった。
「赤坂の料亭と比べて」
「そうですね。もう料亭というものですが」
女は料亭というものの話からした。
「もう政治家もです」
「それ程使っていませんか」
「時代fが変わりました」
女はこの言葉を出した。
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