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Element Magic Trinity
勝てない理由と偽りの竜
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幻術剣舞(ミラージュソード)!」

ジェメリィはオレンジ色の剣を造り出し、一斉にティアへ向けて放つ。

大海屈折(アクエリアスリフレク)

対するティアは向かってくる剣に怖気づく事なく、右掌を向ける。
剣達がティアの右手の魔法陣にぶつかり、その剣はくるりと進路を変えた。

「はね返し!?」

剣をはね返された事に動揺し、実体化を解く事を忘れてしまう。
その結果・・・

「がああああああああっ!」

自分自身の攻撃で、ダメージを受けてしまった。

「す・・・凄い・・・俺の情報なんかより、はるかに強い・・・」
「へっ・・・さすがギルド最強の女問題児ってか」
海の閃光(ルス・メーア)の異名は伊達じゃないね!」

相手に1度も攻撃を当てさせないティアにシモンは驚愕の声を、グレイとハッピーは感嘆の声を上げる。

「ク・・・クソッ!」
「諦めなさい。アンタでは私には勝てない」
「何だって・・・?」
「勝てない理由が2つあるわ」

傷つき膝をつくジェメリィに、ティアは感情を込めずに言い放つ。

「理由、だって・・・?」
「そう。それを知らない限り、アンタは勝てない」

その余裕たっぷりの言葉に。
その氷のように冷たい瞳に。
その崩れる事のない表情に。

「・・・ふ、ざけるなアアアアアアアアアアアアアッ!」

ジェメリィは、激怒した。
その叫びと同時に、彼女の周りに無数の幻術が現れる。
狼、虎、大猿、ライオン、鋭い牙をもつ魚・・・その種類は様々だ。

「・・・戦場において、冷静な判断が出来ない人間は敵じゃない」

が、無数の幻術を見ても、ティアは全く動じない。
その言葉が、ジェメリィの怒りに更に火を点ける。

「舐めるな・・・血塗れの欲望(ブラッティデザイア)マスター直属部隊を・・・舐めるなアアアアアアアアアッ!」

魔力が溢れる。
幻術は次々に増えていき、遂には空間全てを覆い尽くした。
そしてその幻術は、徐々に1つに集まっていく。

「な、何だ、アレは・・・」
「ドラ・・・ゴン?」

ハッピーが呟く。
鋭い爪に太い尻尾、大きな翼、オレンジ色に艶めく鱗。
そこにいるのは、まさしく――――――



「究極幻術・・・ドラゴン!」



――――――ドラゴンだった。

「でかーーーーーーっ!」

あまりの大きさに、ハッピーが叫ぶ。
今ここにいるメンバーの中で、本物のドラゴンを見た事があるのはまだ気を失ってるナツだけだ。
だが、本などに載っている絵で少しの姿は知っている為、一目でドラゴンだと解る。

「消えろ・・・ドラゴンの前に・・・消えろオオオオオオオオオオッ!」

ジェメリィの怒号。
それに反応し、ドラゴン
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