第131話
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に規格統一されていた。
「何がだ。」
眠そうな顔をしながら制理に返事を返す。
「いつもなら外の風景を呆然と見つめているのに、今まで見た事もないような眠そうな顔をして、さらに教室内を見つめている。
だから、珍しいって言ったのよ。」
「お前、よく俺の事を見ているな。」
「なっ!?
き、貴様が問題児だから、何か問題を起こさないか観察していただけよ!!」
「そうか・・・・ふぁ〜〜〜・・・・眠い。」
「本当に眠そうな顔をしているわね。
昨日、何かしていたの?」
「まぁな、ちょっと面倒な事を手伝わされていてな。」
「ふぅ〜ん。
それで何をやってたのよ?」
いつもなら答えない麻生だが、頭が半分寝ているのか素直に答えた。
「ある女性に家に来い、って言われたから行って、それで色々していたら朝になってな。」
「はっ!?」
麻生の発言に制理だけではなく、その麻生の言葉が聞こえた生徒全員が同じ声をあげた。
それもそうだ。
麻生も思春期の男子生徒だ。
そんな彼の口から、誤解しか生まない発言を聞いたら誰だって声をあげる。
それが麻生恭介なのなら、衝撃が普通の男子生徒とは比較にならないだろう。
周りの生徒は麻生について、小声で話し合う。
(おい、あの麻生が朝帰りだと!)
(しかも、女の人の家に行ったと言っていた!)
(つまり、あいつは我々よりも早く大人の階段を上ったのか!?)
(あの麻生君が・・・・)
(絶対にフリーだと思って私、狙っていたのに。)
(でも、あの麻生君だから何かとんでもないオチがあるかもしれないわよ。)
(た、確かに。)
(それを今、確かめる事ができるのは・・・・)
周りの生徒の視線が制理に集中する。
その視線に気がつかないほど、制理も制理でテンパっていた。
あの麻生からまさかの発言を聞いた制理は顔を真っ赤にしている。
普段の麻生なら周りの小声などは気がつくのだが、睡魔にやられており、全く気がつかない。
「そ、それで、その・・・色々って何をしたのよ。」
(吹寄、GJ!!)
まさに周りの生徒の一番聞きたかった事を制理は麻生に聞いた。
周りの生徒は麻生の言葉を、一言一句逃さないように、集中する。
「ああ、それは」
と、麻生が答えようとした時だった。
突然、教室の扉が勢いよく開かれる音が聞こえた。
麻生を除いた全員がその音の方に視線を向ける。
「吹寄はいるかーっ!?」
その声を聞いた制理はわずかに身を退かせた。
相手は上条、青髪、土御門というクラスの三バカ(デルタフォース)である。
その三人を見た制理も一気に冷静さを取り戻す。
これまで数々のトラブルを起こしてきた
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