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ポケットモンスターズファンタジー〜導かれし者達の軌跡〜
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紫の風
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得ないよね。 うん?どうしたのキ、ミ・・・・・・」
「お兄ちゃん今・・・人間って言ってた、よね?ボ、ボクもそうなんだっ・・・」
「えっ・・・えぇーーーっ!!!⁇」
 先程まで反対側で日向ぼっこしてた者、容姿は尻尾がくるんと渦巻き、背中に甲羅を背負った少し小さめな水タイプ、ゼニガメだった。だが、かなり背丈がちっこく、声も高くて、モルクの大声でビクビクして怖がるほど繊細な子。ちなみに、そのゼニガメにも右手に導かれし者の紋章がしっかりと刻まれていた。
 正直驚きで数秒の間モルクは何も言えなかったが、流石に無言もどうかと思い、少し腰を低めてその子に訪ねた。
「こ、怖がらせてごめんね。ボクの名前はモルクって言うんだ。キミの名前はなんて言うの?」
「っえ?・・・ぼ、ぼくマートル。でも本当はちゃんとした名前があったけど覚えてないんだよ・・・」
「・・・やっぱり。じゃあ名前の他に覚えてる事はある?」
 やはりこの子も本当の名前を覚えていなかった。一応、他の記憶はあるのかと質問してみることにした。分からないっと帰ってくるのだと思っていたが、
「他に?うーん・・・ぼくの名前は分からないけど、分からないって事は無いよ? 変なお兄ちゃん」
「・・・分からないってことは無いって、えっ!? えぇーーーっ!!?」

〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜

「ふぅー・・・。ところで、このHギアをあげるとか言ってるけど大丈夫なわけ? 特に数的に人数と釣り合わないと思うんだけど」
「別に大丈夫だよ。中の主幹プログラムをアプリケーション追加で書き換える仕組みになってるし、ハードは弄ってないよ。・・・正確には処理を行う為の中枢のハードウェアを良い物に置き換えてるよ。うん」
「・・・説明になってないんだけど。 なに?つまりライブキャスターをそのまま改造も一応出来るって事で言い訳?」
「そうそう、そういうこと。でも、中の基盤が乗っ変えた物と上手く動かない場合があるし、不安定なんだよね。 じゃなくてっ!!アファクトの森に行くんでしょ!?」
「そうよ。だけど今から行く先に一つ質問。ライトは高所恐怖症じゃないわよね?それとジェットコースター系は大丈夫?」
「・・・ジェ、ジェットコースター? 多分問題ないと思うし、高さも問題ないと・・・思う」
 質問に大丈夫と答えるが、ライトの両耳は思いっきり垂れ下がっていた。それを見てレイエルは大きなため息を一つすると、一つの悪知恵が働いた。
 それは、わざと騙されたフリをしてアーシアの仕返しをするというもの。方法として、結構高所に速いスピードでモルクの場所に向かうこと。ただそれだけ。
「・・・大丈夫なのね。じゃあカバンを背負ってくれる?出来れば前のフックもしっかりと止めて」
「う、うん・・・。でもどうして?」
「どうしてって・
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