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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第201話】
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人の人が付き添わなきゃ帰国出来ないってならさ、俺の母さんに言えばいい。 力になってくれるから」


 いつものようにニッと歯を見せて笑うと、シャルは――。


「……ありがとう、ヒルト。 ……うん、その時はお母さんに相談してみるね?」


 俺の笑顔に応え、シャルも笑顔を返してくれた。


「……とりあえず話は戻して、ラウラ。 何か日本刀以外には無いのか? 女の子として欲しいものは」

「……すまない、ないのだ……」


 言葉数少なく、申し訳なさそうに告げるラウラにシャルは笑顔を見せながら――。


「そっかぁ……ならラウラ、ゆっくり探そ? 探せば見つかるかもしれないし。 ほら、ウォーターワールドでもらったイルカのぬいぐるみみたいなのとか」

「む……。 ……そ、それなら……ウサギのぬいぐるみ……とか」


 か細い声で答えるラウラ、何とかウサギのぬいぐるみという単語は聞こえたので――。


「ぬいぐるみか……ゲーセンか、玩具屋辺り見に行くとあるかもな。 ご当地系とかだと厳しい可能性もあるがな、これが――ってシャル、どうかしたか?」


 言ってる途中でシャルが隣のテーブルの女性を見てるのに気付く――と、その問題の女性の呟きが聞こえてきた。


「……どうすればいいのよ、まったく……」


 ……年は二十代後半――多分二十八ぐらいだろう、かっちりとしたスーツを着た女性は困ってるのかため息をついていた。

 注文したペペロンチーノにはあまり手をつけず、冷めきったそれが事の深さを表してる――あくまで、俺が見た感想だが。


「……ねぇ、ヒルト、ラウラ――」

「……一度見た以上、ほっとけないよな」

「……うむ。 だがシャルロット、お節介は程々にな」


 俺達二人の言葉に、嬉しそうな表情を浮かべて続けた。


「うん。 ……えへへ、何だか二人に僕の事わかってくれてるって思ったら嬉しいね」

「……俺も気になったしな、まあ俺が声をかけたら色々不味いが」

「わ、私はたまたまだ。 ……で、シャルロットはどうしたいんだ?」


 ラウラの言葉に、人差し指を顎に当てつつ――。


「うーん、とりあえず話だけでも聞いてみようかな。 二人とも、いいよね?」

「構わないぞ? 時間ならあるしな」

「私もだ」


 俺もラウラも、首を縦に振って頷くとシャルは直ぐ様席を立ち、隣の女性に声をかけた。


「あの、どうかされましたか?」

「え? ――!?」


 声をかけられた女性はシャルとラウラを見るなり、勢いよくその場で立ち上がった。

 そのまま、目の前のシャルの手を握ると、握られたシャルはいきなりの事に驚きの表情
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