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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第201話】
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たように顔を明後日の方向に向けるので、思わず笑みが溢れる。


「そっか、楽しみにしてるよ」

「う、うむ……」


 そう簡素に楽しみと伝えると、ラウラも肯定し、頷いた。


「と、所でシャルロット。 ご、午後はどうする?」

「そうだな、さっき生活雑貨を見て回るって言ってたが――」

「うん、日本に来てまだ二ヶ月だけどまだまだ足りないものもあるし。 ……それにね、日本製の製品って僕、憧れてたんだ。 と、時計とかね」


 そう言いながら俺に視線を送るシャル。

 テーブルの下で指を軽く弄ぶ様に弄っていた。


「……時計か。 やっぱり腕時計が欲しいのか?」

「ふむ。 シャルロットは腕時計が欲しいのか……」

「そ、そうだよ。 前にカタログで見たけど、可愛いのとかあってね♪ ……だから、時計を見てみたいなぁってね。 ……ラウラは、何か日本製の欲しい物ってないの?」

「む? ふむ……」


 腕組みし、瞳を閉じて考えてから数秒後、ラウラの口から出た言葉は――。


「……日本刀だな」

「刀か? ……うーん、模造刀なら手に入るかもしれないが、本物になると――一応、家に一振りあるが」

「む? 嫁の家に日本刀があるのか?」

「あぁ、親父のお父さん――つまり俺のおじいちゃんだが、親父が若いときにおじいちゃんから貰ったって言ってたな。 親父の趣味の部屋に飾られてるよ」


 ……まあ、押し入れの奥にあるんだが。

 流石にあれを居間なりリビングなりに飾るわけにはいかないからな。


「ふむ、ならば一度拝見してみたいものだ」

「……一応篠ノ之も帯刀してるぞ?」


 そういうと、ラウラは少し怪訝そうな表情を浮かべた。


「……すまない、私は篠ノ之もあまり好きではなくてな。 ……嫁に対する態度がどうしてもな」

「……そういえば、篠ノ之さんってヒルトの事嫌ってるよね? ……専用機の事、ヒルトに色々言われたからかな?」

「……何か、俺は他の男と同じなんだって。 ……篠ノ之にとっては、一夏が思い出補正で見えるのかもな」


 そう俺が言うと、思わず納得したのか頷くシャル。


「そっかぁ……。 確かに子供の頃に想いを抱いてそのまま大きくなって、久しぶりに出会った幼なじみが格好よく見えるのは仕方ないかもしれないね」

「……そのようなものなのか、シャルロット?」

「……僕にはわからないけど、フランスの友達にそんな子がいたから……。 元気にしてるかなぁ……」


 そう呟き、空を仰ぐ様に見つめて思い出すシャルの表情は、何処か寂しさを感じさせる様だった。


「……いつか、また会えるさシャル。 仮に保護観察的に大
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