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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
第13次海鳴防衛戦
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ゃん!黙っててあげるのが優しさだよ!!」
可愛そうな人みたいな扱い受けた。あれだ、死ぬ前の村にいた占い師のおばあちゃんも皆から似た感じの扱い受けてたのを思い出す。あのおばあちゃんもこんな気持ちだったんだろうか。
しかしこれでは話が進まないので取りあえず近くにあったいい感じのベンチにシャマルさんを寝かせる。まだ息は荒いが多少は呼吸がましになっている。途中足がぐらついた。ラグネルの一撃・・・思った以上に体に来ていたようだ。額をそっとなでる。綺麗な金髪がふわりと揺れた。
そんな様子を見た二人は先ほどの光景を思い出したのかばつの悪そうな顔をした。考えてみれば人が空を飛んでバリア張って戦っていたのだ。それが魔法であってもおかしくはない。そして現に目の前にそれによって出た怪我人がいるのだからふざけていい状況でゃないと思ったんだろう。
「二人とも、悪いけどこの人のこと任せて良いかな?」
「任せ・・・って、クロエ君はどうする気?まさか・・・!」
「・・・ここは黙って引き受けてやろうじゃないの。その代り、終わったらきちんと説明しなさいよ?」
ふん、と遺憾の意を態度で表しながらも止めはしないアリサちゃん。反面すずかちゃんは明らかに大きなダメージを負っている僕を止めようとした。
「駄目だよクロエ君!さっきから足がふらついてるし・・・さっきのお兄さんだって『逃げろ』って言ってたじゃない!無理しちゃ・・・」
あの場所には明確な”争いの空気”というものがあった。それを肌で感じ取ったんだろう。敏い女の子だ。遊び半分で近づけばシャマルさんのように・・・いや、ひょっとして手遅れになってしまうかもしれないことに気付いている。
その優しさは悪いと思わない。僕だってフラフラな友達が危険な場所に戻ると言い出したら止めると思う。でも、シャマルさんも二人も心配だけど、自分の体も心配だけど、僕にはもっと心配なものがある。
「だめだよ。皆あの黒い羽の人を止めるために頑張ってるんだ」
「クロエ君の苦手な血を流しちゃうかもしれないんだよ!?」
「いつか言ったよ。死ぬのは怖いけど死なれるのも怖い。みんなの血が流れるかもしれないと思うと、僕は逃げることの方が怖くて仕方ない」
「大人に任せよう、”人間”に任せようよ!私たちが逃げたって誰も気にしないよ!」
たった数回会っただけの彼女がそこまで引き止めるのはちょっと意外だった。優しい女の子だとは思ってたけど、今僕の手を引っ張る彼女の形相はさながら戦地に赴く家族を引き留めるような必死さを感じた。
でも駄目。行かないといけない。
「子供もいる。なのはがいる。僕の妹があそこで頑張ってる。お兄ちゃんが逃げるわけにはいかない」
「ッッ!!それは、卑怯だよ・・・!」
「卑怯でもなんでも。男の子にはどーしても逃
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