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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
第13次封神計画
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言ってるんだろ。心の中ぐちゃぐちゃで何言えば、いいか・・・分かんなくなって、きたよ・・・はは・・・」
不規則に肩が震え、その喉からは途切れ途切れの言葉と嗚咽だけが漏れた。
やがて眼を押さえていた手も降ろした彼女は声を漏らさないように必死に喉を絞りながら涙を流した。こんなに悲しいのだから我慢などする必要が無いだろうに、どうして耐えるのだろう。その疑問がそのまま口をついて出た。
「何故、我慢するのですか?泣きたいのならば我慢しない方がいい」
「う、うっさ、い・・・ぃぐっ・・・知った、ような・・・っ!・・・言わな゛い、でっ・・・!!ぽんずぅ・・・っ!」
何かを決定的に失った経験など欠片もしたことのない自分が、これ以上下手に口を挟むべきではないのかもしれない、とシュテルは一度口を噤んだ。もしもここにディアーチェやオリジナル達が居れば、ユーリを助けた時のように何かしら気の利いた事を言えたのかもしれない。でも、残念ながらいくら記憶と経験を漁っても、彼女を見守る以外の最良と言える選択肢は思いつかなかった。
―――「理のマテリアル」が聞いてあきれる。私の理全てを以てしても、一人の女の子にかけるべき言葉一つ見つけることが出来ないのだから・・・
それでも、彼女を放っておく気は起きなかった。シュテルは簡潔な報告をディアーチェに念話で送り、もう少し時間がかかることを付け加えた。それから彼女の下に歩み寄り、せめてこれくらいはとバリアジャケットの一部を切り離してハンカチ代わりに彼女の顔の血を拭った。
それが、今のシュテルが思いつく彼女に出来る唯一の行動だった。
今度は、拒否されることは無かった。
= = =
どれほど時間が経ったのだろうか。流れ落ちる涙が一応の納まりを見せるまでにそれなりの時間がかかったのは確かだろう。私はどうにか普通に会話を交わせる程度には回復した。そしてそこで初めて私の傍をずっと離れなかった少女の名前を知ることになる。そして・・・
「・・・余計なことかもしれませんが一つ。使い魔の呪法を用いて、損傷の激しい遺体を形だけでも元通りにする事くらいなら可能です」
そうシュテルちゃんに言われて私は少し驚いた。私たちの尺度で言う「納棺師」のような仕事をしている人の知識だろう。何所となくなのはちゃんに似ているシュテルは相当物知りなようだ。
少しの間思案し、私はぽんずの遺体を形だけ修復してもらうことにした。
「・・・うん、流石にこの姿のままじゃ可哀想すぎるよね。ぽんずは女の子だもん、この姿のままは・・・嫌だよね」
じわり、と涙が再び溢れ出るのを感じる。いつまでも彼女に心配されててはいけないと強がって見せたが、体は正直なようだ。御見通しだと言わんばかりによく分からない材質のハンカチを
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