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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
第13次封神計画
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ぇ」
「何でしょうか」
少女が口を開く。その声は生気や活力が感じられず、そして少し上擦っている。少女はゆらりと首を動かし、近くにしゃがみ込んでいたシュテルの方を自分の意思で見た。
「動物を生き返らせる魔法って、ある?」
「・・・」
少し、言葉に詰まったような気がした。真実を言えば彼女はどんな顔をするのか。ヒステリックに怒るだろうか。堰を切る様に泣きわめくだろうか。はたまたその顔のまま再び掌に爪を食いこませるのか。その感情が頭をよぎったからこそ詰まったのかもしれない。
しかし、結局シュテルはそれらの事を深く考える前に、事務的に自分の知る限りの知識で返答した。
「生きとし生けるものには魂魄が存在し、生命活動の停止と共にそれは徐々に霧散し完全に消滅します。消滅した魂魄を再構成する魔法は私の知る限り存在しません」
「・・・そっか」
「一番近いのは”使い魔の呪法”と呼ばれる魔法ですが、使い魔はその空っぽの肉体にプログラムで構成された人造魂魄を押し込むことで動かす仮初の命に過ぎません」
「・・・・・・」
「なお、人造魂魄は霧散する魂魄を一部吸収することによって初めて機能するため生前の魂魄の情報が僅かに残ることはありますが、形式・実質共に元の動物と同一存在とは言えないでしょう。それと、死後数分以上経った生物は使い魔の呪法を行っても人造魂魄による魂魄吸収が出来ないため肉体に定着しません」
「もう、いいよ」
微かな諦念と大部分の諦観を以て言葉を遮られる。彼女の聞きたかった情報はこれで十分に伝わったようだ。
分かっていた、とでも言う風に掌を開き、目を覆うように顔に当て、憎々し気に吐き捨てた。
「バッカみたい。自分で言ったのに。『思ってるほど便利な力じゃない』って、自分でなのはちゃんに言ったじゃん・・・でも」
それでも、諦めきれない。そう続けたかったのではないかのシュテルは推測した。
何となく既視感のようなものを感じる・・・そう、確かリニスという名の闇の欠片が現れた時もこれに少し似たやり取りがあったと聞いたような気がする。
自分はどうだろう?
主であるディアーチェが非業の消滅を遂げたら?盟友レヴィが躯を晒したら、砕け得ぬはずのユーリが砕けたら。
・・・成程、この背筋を走る恐怖と嫌悪、そして激しい忌避感。これが大切なものを失う恐怖なのか。余りにも脆く、今にも弾けてしまいそうな不安が弾けたら、シュテルは自分がどうなるのか想像もつかなかった。目の前の名も知らぬ少女はきっとその先の答えの一つに辿り着いたのだろう。
「最後の最後まで、使えない力だったなぁ・・・ねぇ、ぽんず。私、駄目な子だよ。何にも分かってなかったのに、何でも分かってるふりしてさ。それで死んじゃったんだから、ぽんずは私の事恨んでるよね・・・・・・何
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