第二話
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こちらをギュッと掴み(ここ重要!)、浮かぶ本を見まいと必死でこちらに顔を押し付けてくる。
な、何もおきないのかな?なんて思いつつガクブルしながら浮かぶ本を見ていると、段々空中に浮かんでいる本を縛っていた鎖に綻びが出てくる。
その光景を見て俺は恐怖を感じる。鬼の怪力を持ってしても傷一つ付かなかった鎖がどんどん壊れていっているのだ。
もはやふざけている場合ではないと確信した俺は、はやてを抱きしめつつ、その本を睨みつける。
ああっ!どうしよう!こんなことなら三歩必殺でも叩き込んでぶち壊しておけば良かった!
なんて思っていると、空中に浮かぶ本がこちらのほうまでやって来た。
――――Anfang.( 起動)
瞬間、部屋を照らすには眩しすぎる光が俺の視界を覆いつくした。
「……っん」
「はやて、どうしたんだ!」
「……きゅう……」
はやてが急に声を上げるので、どうしたのかと思うとどうやら気絶してしまったらしい。
いろんなことが同時に起こりすぎて頭がパンクしそうになる。ええい!今夜は色んなことが起こりすぎだ!大体なんでこんな夜にイベントが重なるんだよ!取り留めの無いことばかりが頭をよぎっていく。
結果としてなんにもできずフリーズしていると、はやての体から発光する小さな、ピンボールぐらいの球体が出てくる。
それが段々と浮かんで本の位置まで動き、さっきよりは眩しくない、だが目にはよろしくない強さの発光が起こる。眩しく無いようにあわてて目をつぶる。
そして目を開けると信じられない光景が広がっていた。
何も無かった、いや、本しかなかった場所に4人の見知らぬ人がいたのだ。
「闇の書の起動、確認しました」
4人のうちのリーダーなのだろうか、1歩前に出て喋っている。
「我ら、闇の書の蒐集を行い、主を守る守護騎士にございます」
「夜天の主の下に集いし雲」
「ヴォルケンリッター。何なりと命令を」
続いて順番に金髪の女性、犬耳のお兄さん、赤髪の少女の順番で喋る。
うん、俺が処理できるのはここまでみたいだ、
もうこれ以上は無理で…す……
「きゅう……」
ばたん、いやにこの音が耳に残って俺は意識を失った。
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