暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
心の鎧
[6/6]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
て来い」
「あ・・・いや・・・」
「どうした?もう降参か?」

エルザの涙を見た、という事に動揺し、グレイは戦意を完全に失う。
少しの間戸惑い、ゆっくりとエルザに声を掛けた。

「お・・・お前・・・何でいつも1人なんだよ」
「?」

グレイの問いにエルザは首を傾げ、俯く。
そのまま、伏し目がちに呟いた。

「1人が好きなんだ。人といると逆に不安になる」

グレイはエルザの過去を知らない。
だから、何故エルザが1人を好み、人といると不安になるのかも解らない。
が、1つだけ、聞きたい事があった。

「じゃあ、何で1人で泣いてんだよ」









「うおおぉおぉ!」

成長した少年は青年になり、かつて仲間だと認めなかった人間の為に、戦っていた。

「ホッ、ホボォ!」
「どけ!」

そのグレイの迫力に、梟は怯む。
怒りに顔を染めるグレイの腕に、氷の刃が現れ―――――





「氷刃・七連舞!」






梟に、連続斬撃を決めた。

「ホボォホォォ!」

梟が叫ぶと同時に、その口からナツが飛び出てくる。

(アイツはいつも孤独で・・・)

それを見たハッピーが目に涙を滲ませながら、笑う。

(心に鎧を纏い・・・)

梟は、どさりと地に落ちる。

(泣いていたんだ)

魔法を発動させたときの構えのまま、グレイは言い放つ。

「エルザは妖精の尻尾(フェアリーテイル)にいなきゃいけねぇんだ。涙を流さない為に」

その言葉にシモンは驚愕で目を見開き、ティアは無表情に戻って溜息をつき、ナツは気を失っており、梟は意識を失った。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ