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序章
プロローグ
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[9] 最初
点であり一人で行動できない理由でもあったりする。

「でも、どうするんだよ。逃がしちゃったけど、顔分かったんだし追いかけてみる?」
「アホか。シンクロしたって事は、向こうも“気がついている”って事だろうが」

眉間にしわを寄せながら椎はため息を漏らす。

「まあまあ、とりあえず。この現場に行ってみようぜ!どうせ、こんな事務所 誰もこないって」

テレビのニュースに映る現場を指差すと
椎の阻止する間もなく飛び出していくのだった。

「はぁ……来ないって事は、生活危機って事なんだがな」

そう、言葉をもらしつつ椎も追いかけて外へと行く事にした。



歩きながら2人は、例の事件の話をする。

「あれってやっぱり、俺と同じ、マインド・コントロールってやつかな?」
「いや、そうとも限らない。もしかしたら違う働きを持った力かもしれない」
「違う力って………俺、ぜーんぜん分からね!!」
「それは、お前が考えようともしないからだろ?」

こんな会話を周りが聞いたら、電波な奴に思える事だろう。
犯人の素性、目的 それについて二人は考えながら疑問をぶつけ合った

そんな時 ピンっと何かが過ぎった。
言葉で表すことができない 体に電気のように一瞬、走ったのだ。
英樹と椎は、後ろを振り向いた。横を見たりもした。だが、そのピンと来た人物が見当たらない――

「なぁ、さっきの感じってさ――」
「……シンクロ、だろうな」

シンクロした際 ほんの一瞬だが静けさが広がった
が、すぐいつものガヤガヤと人が話す、乗り物が走りあう音が戻ってくる

人込みの真ん中で たたずむ2人…沈黙の中、人込みを一瞥するのだった―――

[9] 最初


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