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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第199話】
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のは気配り上手だからだろう。

 ……しかし、サード・サーフィスか……。


「結構、人気のあるお店みたいだよ」

「……まあ確かに人気はあるな。 俺は好きじゃないけど」


 ……この店、品揃えは良いんだが客によって対応が違うため、美冬や未来からはあまり評価が高くない。

 俺のその一言に、シャルは――。


「そ、そうなの? ……じゃあ、別の店にする……?」

「ん? ……まあ俺の意見だから気にするな。 それにシャルとラウラならこの店での対応は最高のものになるよ」

「ど、どういう意味……?」

「……まあ、入ればわかるさ、これがな」


 頭に疑問符を浮かべるシャル。

 ラウラの方は特に意味がわからないような表情を浮かべていた。

 店内を見ると、やはりサマーセールと銘打ってる為に店内は十代女子中高生、二十代女子大生等が居て賑わいを見せつつも、何処か騒々しい印象を与える。

 店内の客も多い為か、接客がおざなりになっているのだが――それもその筈、理由はこれからわかる。

 未だに頭に疑問符を浮かべるシャルと、俺に手を引かれてるラウラと一緒に店内へと入ると――。


「…………」


 いきなりである。

 客に渡すはずの紙袋が店員(見た感じだと店長)の手からするりと落ち、音が鳴ると共に呟く。

「金髪(ブロンド)に銀髪(プラチナ)……?」


 喧騒の中でも聞こえるのは入り口とカウンターが近いためだ。

 因みに、店員さんの視界に俺は写ってないようだ。

 店員が落とした紙袋を慌てて拾おうとする他の店員も、その視線を追うと同じように固まる。


「お人形さんみたい……」

「何かの撮影……?」


 二人の店員が口々に呟く……。

 ここの店員は、綺麗な女性が店内に入るとそちらにばかり優先し、他の客に対する接客を放棄するという接客業にあるまじき醜態を――。

 後、有名人等が来たときも今のような感じになる――これは美冬や未来が来店した時に起きた事で、見事に購入した紙袋を落とされ、謝罪すらなくて愚痴を溢していたのが中学の頃の話。

 ……このように、差別的な客の応対が好きになれない理由だ。

 リピーターを獲得するつもりなら、この店の店長を首にして徹底的に改革しないと流行りの店ってだけの印象しか残らないだろう……。


「……ユリ、お客さんお願い……」


 この呟きも俺には赤点だ、お客さんではなく、お客様と言わなければいけない上に、今まで応対していたのを他の店員に丸投げするという――これが、急な電話でこの方が出なければいけないならいざ知らず、明らかにそんな様子もなく、俺達に視線を向けたままふらふらと歩み寄ってき
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