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Element Magic Trinity
ナツ、エサになる
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その前には、既に倒されている鍵の駒と水瓶の駒、犬の駒。

「ある僧は合体魔法(ユニゾンレイド)の習得の為に生涯を費やしたが、習得までは至らなかったなんて話もあったのにな・・・」

そう呟くジェラールの口角が、自然と上がっていく。

「偶然とはいえ、やってくれるじゃねーか。小娘といえど、さすがはエルザの仲間といったところか。ククッ」

笑い声を漏らしながら、外を見つめる。

「こちらももう1歩、駒を進めよう」

オレンジ色に輝く夕日が、楽園の塔を照らしていた。







魔法評議会会場、ERA(エラ)

「楽園の塔へのエーテリオン攻撃。賛成票4、反対票5。以上により、エーテリオンの使用は見送りと議決するっス」

クロノの声で、ジークレインは立ち上がる。

「待て!アンタ達はこの状況を、本当に理解しているのか!?」
「見苦しいぞジーク。もう十分に議論した。平和的な解決の道もあるんじゃ」

オーグの言葉も、ジークレインには届かない。

「平和だと?今こうしてくだらねぇ事に時間を費やしてる一方で、歴史は動こうとしている!ジェラールは死者を蘇らそうとしているんだぞ!」

が、そんなジークレインの必死の叫びの説得に、誰かが賛成する訳ではない。
ただ、反対意見が飛び交っていく。
――――――その中で1人、青年は歪んだ笑みを浮かべていた。

「そうは言っても、Rシステムが本当に作動しているかどうかも解らんのが現状だろう」
「攻撃など早すぎる」
「・・・」

唯一、沈黙を破らないウルティア。
そんな彼女を、クロノは口角を吊り上げたまま、見ていた。

「アンタ達は感じねぇのか?」

ジークレインが続ける。

「溢れ出る『負』の魔力。奴が蘇らせようとしている者の恐ろしさを」

その言葉に、反対意見が途切れる。

「何じゃと?」
「ジーク、それは一体・・・」

そしてジークレインは口にした。
魔法界の歴史上、最も凶悪と言われる魔導士の名を。











「黒魔導士、ゼレフ」











その名を聞いた瞬間、評議員8人のうち7人が驚き、ウルティアは特に表情を変えず、クロノは『妹』が時々浮かべる、妖艶で挑発的で少し歪んだ笑みを浮かべた。

「き、貴様・・・今、何と・・・」
「それより、何故そんな事が解るんだ、ジーク!」

様々な声が飛び交う中、『弟』に似たテノールボイスが全ての声を沈黙へと還す。

「そろそろ言っといた方がいいんじゃないっスか?ジークレインさんよォ」

腕を組み、会場の柱にもたれ掛かる様にしてジークレインに目を向けるクロノ。
それを見たジークレインは、ゆっくりと口を
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