暁 〜小説投稿サイト〜
トライアングラー+α
五話
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「わざわざ来なくてもよかったのに…」


シェリルのリベンジライブの当日、バリーは、シェリルの楽屋にいた。

「こういうのやってみたくてよ!俺はずっとされる方だったから…」

「される方?」

「俺さ…高校生の時プロのキックボクサーだったからよ…」

あまり昔のことを語りたがらないバリーには珍しく、話し始めた。短く刈り込んだ髪をかきながら、恥ずかしそうにではあるが…

「こういうときによ…なんか勇気づけてやろうかと思ってよ‥」

不意に、シェリルが笑い始めた。

「なんで笑うんだよ!」

「ハハハハ…いやなんかね…ただ助けてもらってからここまでしてくれるなんてお人好しだし、バカだなぁって思ったから…」

中々笑いが収まらなかったが、バリーの不機嫌そうな顔で、やっと収まった。

「…バカね…私はシェリルよ?緊張なんかしないわ!」

そうだ…このまっすぐな瞳こそ、シェリルたる所以だ。

「でもありがとう。最高のライブにしてみせるから!」

そうすると、唇を近づけ…

「おまっ!」

「なによ、キスぐらいで」

そっと頬にキスをした。

「見られちゃマズい奴がいるんじゃねーのか?」

「アルトのこと?あれはね、遊びだから。まぁだからってあなたに本気ってことじゃないけど…」

「お前なぁ…」

「さぁ、メイクしてくるから!またね。」

そう言うと、颯爽と奥に下がっていった。

まだ口紅もなにも塗ってなかったが、柔らかく、それでいていつまでも感覚の残るような…

「遊びか…」

このライブが終われば、シェリルはギャラクシーに帰る…

こんなんでいいのか?俺…









席に着き、さっきの感覚を思い出しながら、今か今かとシェリルの登場を待っていたが、ポケットの端末が鳴った。

SMSの緊急回線だ。

「バリーか!?オズマだ!たった今、ギャラクシー船団より、救難信号が出た!救出にむかう!雇い主はな…シェリルノームだ!作戦名は!銀河の妖精!至急クォーターまで戻れ!」

「ギャラクシーが!?」

ギャラクシー…シェリルが来た船団だ。

「…わかりました!今向かいます。」

一応、シェリル…基、雇い主には、メールをいれておこう。

(すまないシェリル…)

そうすると、愛車を駆り、マクロスクォーターへ向かった。










「遅いぞバリー!」

「またその件じゃないっすか旦那!」

愛機のVF24に乗り込み、各種点検を始めた。

良好だ。

「ミシェル!今回のは俺とアルトのアタッカーだけでなんとかするのは無理だ!スナイプ頼むぞ!」

「了解!」

「よし!出るぞ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ