再開
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襲われながら身体を動かして食堂に向かっていた。ちなみに一夏は箒とセシリアに腕を胸に押し付けられながら歩いている。当人はドキドキしてはいるが自分に好意が向いているとは思っていない。何処までドンファンなのだろうかこの唐変木は。勇太はそんな光景を見ながらニヤニヤしている。この男の心境は、他人の鈍感さで飯が美味いというものだろう。
「まってたよ一夏♪」
ばば〜んっと擬音が立つような勢いで登場したのは、鈴だった。が身体的な問題でばば〜んという擬音は立たずに可愛らしい音しか立ちそうに無い。
「おっ鈴も飯か?」
「うん♪一緒に食べても良い?」
コテンと可愛らしく首を傾げると箒、セシリアは直にOKサインを出した。本当は出すべきではないと解っている筈なのにOKを出さなければいけないとならないと本能が言っているのだ。勇太も勿論OKサインを出した。
「おいし〜♪」
「ああもう鈴、口周りにソース付いてるぞ」
「拭いてよ一夏〜♪」
「はいはい」
どう見ても仲の良い兄妹です、本当に有難う御座いました。
「んで一夏、その子との関係は如何ほどに?」
勇太はフォークでエビフライを突き刺しながら一夏に質問する。
「事と次第によっては警察のお世話になって貰う羽目になるぜ」
「っておい!お前の目には俺はどう映ってるんだよ!」
「女誑しでロリコン」
「違うわ!!鈴とは幼馴染で一緒だったんだよ」
「待て一夏!幼馴染は私だろう!!?」
箒はテーブルをバンっと大きな音を立てながら一夏に問いただした。鈴は大きな音にひっ!怯えながら一夏に擦り寄る。一夏は鈴の頭を撫でながらあやす。
「まあ箒が知らないのは当然だな、箒が転校して入れ替わりで鈴が来たんだ。言うなれば箒がファースト幼馴染で、鈴はセカンド幼馴染って感じか」
「ファ、ファースト…そうか、私はファーストか…」
箒はファ−ストという響きが気に入ったのか何度も口ずさんでいる。その引き換えセシリアはむすっとした顔をしている。箒と鈴には幼馴染というアドバンテージがあるのに対して自分には全くアドバンテージが無い、それどころか一夏とのファーストコンタクトは最悪の一言に尽きる。
そんな光景を見ながら勇太は笑いながらエビフライを味わっていた。
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