再開
[1/2]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「…なんで!?」
一夏が叫びを上げた。驚きと戸惑いの感情を載せて、自分に抱き付いてきている幼女。一夏の記憶にはこのような身長の友人は記憶されていない。だがこの少女には見覚えがあった。だが記憶に残っている少女と全く一致しない、この少女が自分の知っている少女に該当するのならばそれは一人。凰 鈴音、自分の幼馴染だ。
「ひぅ!声が大きいよ〜…」
「!?わ、悪かった!びっくりしたんだ!ま、まさか鈴が居るとは思わなくて…」
「えへへ〜♪」
一夏は思った。なにこの可愛い生物はと。否定はしない、確かに背の小ささと今の天真爛漫な行動が相まってとんでもない破壊力を秘めている。その時、キョウスケが出席簿を片手にブロンデーを何時も通りに肩に乗せて教室へとやってきた。
「何を騒いでいる」
「あっやべ!」
一夏が声を漏らす、こんな姿をキョウスケに見られてはまたブロンデーの電撃を喰らう羽目になるだろうからだ。
「あっキョースケさん、お久しぶりです♪」
「凰か、久しいな。相変わらず小さいな」
キョウスケはそう言いながら少し乱暴に鈴の頭を撫でる。撫でられている鈴は気持ちよさそうにしている、その見た目は父親と娘の姿だろう。キョウスケ自身も義理と神の子を抱える父、子供の扱いに慣れているようだ。
「相変わらずだな本当に。だが間もなくHRを始める、お前も自分のクラスも戻れ、続きは休み時間にでもするのだな」
「わっかりました〜♪」
「解れば良い」
鈴が一夏にもう一回抱きついてから一組のドアへと駆けて行った。
「いっちか〜♪また後でね〜♪」
「あ、ああ」
一夏はぎこちなく手を振り返した。鈴は手を振り替えして貰って満足したのか笑顔を浮かべて廊下へと消えていった。一夏は呆然としていた。凰 鈴音は強気な少女で男勝りな筈だったと記憶していたのに今見た少女はいったいなんだったんだろうか。
「本当に何なんだよ…?」
「おい一夏…早く席に着こうぜ…?先生が出席簿を持って構えてこっち見てる」
勇太が一夏にそう言う、一夏はキョウスケの方を見ると出席簿を構えてこちらを見ている。無意識に身震いがする。一夏と勇太は逃げるように自分の席につく。キョウスケはそれを見ると出席簿を教卓に叩きつけて、ブロンデーを撫でてから授業を始めた。
追伸、本日のブロンデーの10万ボルトの被害者。
織斑 一夏
篠ノ之 箒
セシリア・オルコット
大神 勇太
「「お前のせいだ!(貴方のせいですわ!)」」
「俺だって被害者なんですがね…」
「あ〜…ブロンデーの電撃ってこんなに痛いのかよ…」
昼休み。午前の授業を終えて電撃を喰らった四人、電撃ヒットカルテットはまだ身体がしびれている感覚に
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ