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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第198話】
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いらない発言に、疑問を持ったのかシャルが――。


「え? いらないって……なんで?」


 これも当たり前の疑問で、俺も思っていたが――ラウラは静かにその瞳を閉じると一言語る。


「今は夏だからだ」


 簡素でわかりやすい一言に、思わずシャルも唖然とし、俺も苦笑を洩らす。


「秋の服は、秋になってから買えばいい。 そうだろ、ヒルト?」

「……ラウラ、女の子何だからそれはちょっとダメかな? 美冬もだけどさ、季節を先取りして予め用意するんだよ。 秋になってからだと少し遅いからさ」

「む? ……成る程。 ――戦争になってから装備や兵器、兵士を調達しても間に合わん。 つまりそういう事か、ヒルト、シャルロット?」

「……あぁ、その考えで間違いはないぞ?」

「そ、そうだね。 大体はあってるよ」


 俺とシャルの言葉に、満足そうに頷くラウラ。


「ふむ。 備えあれば憂い無し――というやつだな」

「そうそう、戦場で銃の弾が無くなると困るだろ?」

「……うむ、弾薬が尽きてしまえば足手まといになりかねんからな」


 ……多分、この例えで理解したとは思うのだが――。


「と、とにかく、順番に見ていこうよ。 ラウラ、わからないことがあったら僕かヒルトに何でも聞いてね」

「……だな。 まあレディースショップは詳しくはないが、レゾナンスはそこそこわかるし」

「……そうだな。 二人が一緒なら私も心強い」


 柔らかな笑みを浮かべたラウラを見て、俺もシャルも笑顔で返すと、エレベーターの前まで移動してボタンを押し、来るのをそのまま待った――。
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