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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
第13次超機人計画
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トロショック」を掌から放つ。
魔力を電気に変換して直に相手に打ち込むため、初手の早さは圧倒的だ。

「いっぱいいい子いい子してくれるよ。そしたら昔みたいに優しくして・・・」

それほど威力のある技ではなかったが、それでも彼女はよろめくだけで吹き飛ばされはしなかった。
それどころか息一つ乱さない。ゾッとした。あれは人間と言えるのだろうか。
何か、自分が別の生き物に変わる瞬間を垣間見たような錯覚を覚えた。

「何で今のお母さんは怖いんだろう?」

お母さんが私にひどい事をしてたのは、自分の間違いを認められなかったからだって言ってた。
アリシアは帰ってこないという現実を、しかし私が中途半端に埋めてしまったから。
でもその私を作ったのも自分自身で、考えること自体が辛かったって。

「そうだ、きっとみんなお母さんの邪魔をするから・・・お母さんの邪魔をするんなら私の敵だ」

彼女は私とは違う。でも確かに私だ。
彼女のお母さんは私のお母さんだ。でも、お母さんは彼女のお母さんとは違うだろう。
私たちはきっと同じ存在なのに、どうして枝分かれしなきゃいけなかったんだろう。

「苦しくなんかないし、哀しくもない。傷だってへっちゃらだ」

プラズマランサーが次々に私を追いかけて放たれる。追尾性が厄介だ。
サンダーレイジを利用して魔力刃を爆発させて相殺した。彼女は動揺一つ見せない。

「私がいい子になれば、お母さんもきっともう酷いことしないから・・・」

それでは駄目だ。マイナスにプラスをかけてもマイナスにしかならない。
それを認めないと、彼女はずっとこのまま存在しないものを追い続けてしまう。

「ううん、お母さんは酷くない。私が悪いんだ」

でも何と言えばいい?幸せな私が、不幸せな彼女に。いや私自身に何といえば通じるの?
分からない、分からないよお母さん。お母さんはお母さんの残滓になんて言ったの?

「私いい子にするよ。ジュエルシードを全部集めるよ。アルフと一緒に・・・アルフは何所?」

あ、アルフがシャインと何か言い争ってる。喧嘩は駄目だよ、アルフ。
シャインも何でいじわるするかなぁ。

「私悪い子だから、アルフも愛想を尽かせてどこかに行っちゃったのかなぁ」

そういえば、私ってお母さんと喧嘩したことない。前はいつも顔色を伺ってた。
でも、言わなくちゃ理解できないことがあるのは私も母さんも知ってる。
だからきっとこれからの人生では、喧嘩することもあるのかもしれない。

「リニスもきっと、同じことを思ってどこかへ行っちゃったんだ」

それって私が悪い子なのかなぁ?案外、普通の事なんじゃないのかな?
なのはちゃんだって「秘密の特訓」って言ってたし。
隠し事は悪い事って言うけど、隠し事
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