第一話
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「なぁ、勇儀姉ちゃん」
ん?はやてに呼ばれて考え事をやめる。
何か料理について分からないところでもあったのかな?
あれっ、もう料理が出来ているじゃないか。
「あぁ、すまない。考え事を少ししていた」
「もう、何回呼んでも返事がなかったんやで」
「すまんすまんはやて、おっ、美味しそうにできたじゃないか」
話題を変えようとするが……
「話題をすりかえるのは禁止!いつもいつも誤魔化せるとは思っちゃ駄目やで勇儀姉ちゃん!」
ぐっ!今日は駄目だったか…はやてが機嫌を悪くすると中々直んないんだよなぁ。
俺が言い訳を考えていると、急にはやての纏う雰囲気が変わり、なんだろうと思って、顔を上げた。
「今日は聞きたいこともあるし、機嫌も悪くなんてならへん、ご飯も出来たことだし食べながら聞くことにするわ」
聞きたいこと?というか心の中が読まれてる!?俺がそんなことを考えていると、はやてが「早くご飯食べよ」と言ってくるので、なんだか釈然としないまま席に着く。
「「いただきます」」
2人の声が重なる、うん、美味しそうなご飯だ。
しかし、さっきはやてが聞きたいことがあると言っていたがなんなのだろうか、そのことが気になるのでご飯を食べ始めてから早いうちに聞いておく。
「はやて、さっき言ってた聞きたいことって何だ?」
「……うん、めんどくさいから単刀直入に聞くで」
はやての話し方がどうも大人っぽいと思うのは俺だけであろうか、この歳で単刀直入なんて言葉使わないと思うんだが……ということで話を聞くことにする。これ以上考え事する時間もなさそうだしな。
「ここ最近ずっと父さんと母さんがおらんのはなんでや?」
予想外の一言に、俺の頭が一瞬でパンクしそうになった。
「あ、あぁその事か」
自分でもなんて言っているか分からない。しかしそのあとの言葉で俺の意識は再び飛びそうになる。
「私はな、もう…居なくなったと思うんや、違う…勇儀姉ちゃん?」
考えが1週まわって逆に冷静になってくる、もう隠すことは出来ないと思って包み隠さず話すことにしようと決意する。
両親が事故で亡くなってしまったこと、なんで今まで隠してきたか、ここからどう生活していくかなどを順に話していく。
はやては最初は涙をこらえてはいたが、どう生活するかで本格的に2人で生活をすることになったのを悟ったのだろう、最期は隣にいた俺を抱きしめて泣いてしまっていた。俺もそんなはやてを見てなにか申し訳ないような、よくわからない複雑な気持ちになった。
いくらか気分が落ち着いたのだろう、はやては今顔は赤いが俺の隣で寝てい
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