第二十三話 〜なまえをよんで StrikerS Ver.【暁 Ver】
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が、いつもの間延びした声が上から降ってきた。
「……このピンク髪のちっこい子は、六課でフルネームが一番言いづらい人ナンバーワンのキャロです」
可愛らしい花の様だったキャロの微笑みが、アスナへ顔を向けた時には能面の様だった。アスナはフルネームが言いづらいどころか、憶えているかどうかさえ怪しい。
「アスナさん、後でお話があります」
「……なんでおこった?」
アスナの隣にいたティアナは然も頭が痛いとばかりに、こめかみを揉みほぐす。
「あんたは、ちょっと黙ってなさい。ヴィヴィオ、ね。この娘はキャロ。キャロの隣にいる男の子がエリオ。二人共ヴィヴィオより少しだけ年上ね。そして、彼女がスバル。あたしは、ティアナって言うの。宜しくね」
ティアナに紹介されたヴィヴィオは、はにかみながらもしっかりと頷く。
「えぇ、と。この薄らぼけっとしたのはもう知ってる?」
「うん、アスナおねーちゃん。……ちょうちょを呼んでくれた」
「そう、よかったわね」
ティアナは優しげに微笑みながら、ヴィヴィオの頭を撫でる。ヴィヴィオは猫のように目を細めていたが、ティアナの手が頭から離れると、アスナを見上げた。
「さっきの、おねーさんは?」
「……先生は、はやてやフェイトと一緒においしいものを食べにいきました。なので、私たちもおいしいものを食べることにします。……あとで、ザッフィーも紹介する」
「ざっふぃー?」
「……六課の番犬です」
桐生アスナの中で、ザフィーラは番犬という位置づけらしい。とんでもない番犬がいたものである。アスナは、お前の答えなど聞いてないとばかりに、ヴィヴィオの小さな手を引いて一路食堂を目指す。ティアナはそんな二人を見ながらスバルと顔を見合わせると、御互いに肩を竦めた。エリオとキャロが慌てて二人の後を追いかけるのを見届けると、ティアナとスバルも食堂へと向かう。彼女たちの表情は一様に──── 微笑んでいた。
「……アスナちゃんはフリーダムやな、相変わらず」
「でも、ヴィヴィオには丁度いいかも。今のヴィヴィオは右も左もわからなくて、不安で一杯だと思うから」
高町なのはの脳裏に中庭での光景が蘇る。なのはが、ヴィヴィオへと話しかけた時。ヴィヴィオの小さな唇から零れ落ちた不安に満ちた言葉。
──── ママがいないの
なのはは、唇を噛み締める。ヴィヴィオが、『作られた存在』だという事は、確定だろう。その彼女が母を求めるという事は、誰かの記憶を受け継いでいる事に他ならない。自分達の都合で理不尽に彼女を生み出した何者かに対する怒りが、ふつふつと沸いてくる。
エリオは、険しい表情を作り上げる。眠ってしまったヴィ
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