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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
12 黒騎士と伝説 その一
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たはガレスを見たの?」
オデットの質問に、ディエゴは口を開くがその顔には恐怖がありありと映っていた。
「はい。
黒騎士ガレスを見ましたがあんなに恐ろしい戦士を私は今までみたこともありません。
全身をまっ黒なヨロイでつつんだその姿は、伝説のオウガのように思えました。
思い出しただけでも身がちぢむ思いです」
そんな彼が恐怖に抵抗しつつテンプルナイトに志願する。
ディエゴの怒りをもうガレスは気づけない。
それを踏み潰せる力を得てしまったのだから。
「オウガか。
一体何なんでしょうね」
当たり障りの無い私のつぶやきに、ディエゴが返事を返す。
しまった。
元エクソシストなんてやっていたから説教好きなんだろう。
「オウガとは伝説に登場する悪鬼のことです。
人間とはまた別の生き物で、光よりは闇を好み、愛や正義よりも力と戦いを好む野蛮なやつらだったそうです。
もちろん本当に存在するのかどうか私にはわかりません。
しかし、神や悪魔は目に見えなくとも人の心の中に実在します。
ですからオウガもまた、悪魔に心を奪われた人間なのかもしれません」
実に深い意見ありがとう。
(だとしたら、私もオウガなのかもしれないわね。
飛ばされたイレギュラーをこの世界がどう定義づけるのか分からないけど)
「エリーどうした?
考え事か?」
「なんでもないわ。
行きましょ」
スザンナの声に我に返った私は港のほうに向かって歩き出す。
目的が無い訳ではない。
この先、帝国に入るには2つのルートがある。
1つは北のカストラート海からドヌーブ地方へ進むルート。
もう一つは西へ下ってホーライへ進むルート。
どっちを通っても、その先にあるアラムートの城塞に当たるのだが、今回の目的はカストラート海ルートにある。
港には防衛戦の為に大量の物資が集められているだけでなく、聖地防衛の為にゼノビアやカストラード海沿岸都市から義勇兵志願者がぞくぞくと来ているらしい。
義勇兵はもう少し増えるかもしれないが、烏合の衆をどうやって指揮するのかデボネア将軍のお手並み拝見という所か。
港は島という事もあってオクトパスが周回し、それをマーメイドが指揮して警戒していた。
このアヴァロン島は聖地という事もあり、住民も聖職者ばかりなので海が綺麗なのだ。
その為にマーメイド達も多く、各地で頻発するマーメイドと人間の環境問題がまだ発生していないらしい。
「おーい。
そこのマーメイドさん。ちょっといいかしら?」
「何?
私にはケートーって立派な名前があるんですけど?」
仕事を邪魔されたマーメイドのケートーは上半身を水の上から出して私を見下ろす
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